アプリでご近所付き合いが復活! マンションや自治会、住む街のコミュニケーションの悩み解決の救世主に 「GOKINJO」「common」
マンションの住民は、アバターや画像を選び、ニックネームを登録、パーソナル情報で「2歳の女の子がいます」「ランニング好き」など自由にプロフィールを公開設定できる。顔はわからなくても、「こういう人が近くに住んでいるんだな」とわかる。アプリ利用者は居住者のみで、また、コネプラが管理・運営を行ってくれるので、匿名不特定多数のSNSにはない安心感があると好評だ。
アプリ上住民同士で問題解決が進むなどマンション運営上のメリットも
GOKINJO は2023年11月10日現在、12箇所の分譲マンションや分譲地で使用されており、利用住戸数は、約2000戸、ユーザー総数は約3300人。20代から90代まで多世代に支持され、順調に導入物件を増やしている。 GOKINJOを導入したマンションの理事の声を紹介しよう。 新築で導入した東京都板橋区のマンション(約230戸)は、開始3年で住民の91%330名が利用している。30~40代の理事からは、「潜在的意見が出やすい」「理事会活動の可視化が図れる」という声がある。大阪市にある築8年のマンション(約280戸)では、住民の72%にあたる286名が利用。30代理事は、メリットに、「子育て世代に必須な近所の情報がわかり、譲り合いもできること」を挙げている。 アプリ投稿を組合運営に役立てたり、住民が情報交換することで問題解決できたり、居住者がランニングクラブを立ち上げ、GOKINJOを通じて集まったメンバーで練習・マラソン大会に参加するなどアプリからリアルへ展開したケースもある。お金で買えない体験は、マンションの価値向上にも繋がっている。
マンション以外では、分譲後30年が経過した佐賀県基山町けやき台の分譲地に導入。登録者のうち70%が年齢60代以上。掲示板をデジタル化するなどタイムリ―な情報発信で交流が活発に。
居住マンションの元理事で、GOKINJOを導入するきっかけをつくった奥井亮佑さん(30代)に詳しく伺った。 「2022年1月に、居住マンションの理事になり、マンション情報のデジタル掲示板づくりに取り組んでいるとき、GOKINJOに出会ったんです。課題解決の手段として理事メンバーで導入を検討し、半年間の検証期間を経て、採用に至りました」(奥井さん) 奥井さんは、GOKINJOを毎日利用するヘビーユーザー。「日次で情報が更新されますので、それを見るのが毎日の楽しみ。自分の投稿にたくさん『いいね』がつくと嬉しいです」と話す。 たびたび利用するというお譲り機能を利用して、子ども用の衣服、おもちゃ、電子機器などを譲渡した。マンションでは、年2回GOKINJOのお譲り機能をもちいたバザーを開催している。GOKINJOと組み合わせることで自宅に居ながら出品物をスマホで確認でき、大変便利だと大人気に。苺ジャムの蓋が固すぎて開けられなかった時、お助け機能タブでSOSしたというユニークな使い方も。マンションの中で、力自慢の人を募る投稿をしたところ、数分以内に立候補コメントが続々届きびっくり。集会室で公開開封式を実施し、無事に苺ジャムを美味しく食べることができたという。 「マンション居住者と挨拶する機会が増え、マンション全体が明るくなった気がしますね。アプリを通じて知り合った方々と、一緒にイベント(ゴルフコンペや、飲み会)の企画もするようになり、同一の趣味を持った知人が増えて、楽しいマンション生活を送れています」(奥井さん) 地域と連携した仕掛け(地域クーポン等)を使って、街を盛り上げることができるのもメリットだ。これからのGOKINJOに期待するのは、地域特化の防災情報の自動連係や、連携防災イベントの実現。理事会としても活用を広げていきたいと考えている。