札幌~道東の大動脈JR石勝線4日ぶり再開…見えてきた課題 収穫期農作物トラック積み替えも…
STVニュース北海道
(田村カメラマン)「いま前方に見えるのが特急おおぞらです。復旧作業が完了した線路を通過していきます」 きょう(2024年9月4日)、4日ぶりに特急などの運転が再開がされたJR石勝線。 道東の釧路駅では、午前11時21分発の特急おおぞら6号から特急列車の運転が始まり、駅には列車を待ちわびた人の姿が見られました。 (利用客)「ちょっとここで足止めをくらったけど、動いてよかったです」 (利用客)「4日(の運休)はさすがに長い気がします。まあしょうがないっていうのは1つですよね」 JR石勝線は8月31日、局地的な大雨の影響で川端・新夕張間の線路内に土砂が流れ込み、運休が続いていました。 これにより、札幌と帯広や釧路を結ぶ特急列車などを含めた124本が運休し、交通に大きな影響が出ました。 JR北海道はその後、復旧作業を進め、4日午前から運転を再開したということです。 影響が出たのは旅客列車だけではありません。 きょう4日ぶりに運転再開となったJR貨物です。 JR貨物では貨物列車36本を運休し、運ぶ予定だった農作物などをトラックに積み替え運送するという対応に追われました。 しかし予定していた5パーセントほどしか運べなかったといいます。 (JR貨物 帯広貨物駅 梅田惠介駅長)「トラックドライバー不足の問題は大きく課題になってきますので、通運会社と力を合わせて運べるように進めていきたいと思います」 ほかにもー (阿部記者)「札幌市中央区のバスターミナルです。朝からバスを増便し、多くの利用客に対応しています」 特急列車が運休し、代わりの移動手段となったのが高速バスです。 満席の状態が相次ぎ、急遽バスを増便するなどの対応がとられました。 (利用客)「JRを予約していたんですけどダメだと、運休しているということで、急遽バスに。あってよかったです」 JR北海道によると、今回の運休でおよそ1万1700人の利用客に影響が出たということです。 なぜ代替バスの運行がなかったのでしょうか。 JR北海道は、バスの需要が高まる時期と重なったことを課題として挙げています。 (JR北海道 綿貫泰之社長)「努力はしたんですが、ちょうど高校の修学旅行も始まってバスをしっかり確保できず、バス代行もできなかったということをご理解いただきたい」 様々な課題が見えてきた今回の石勝線の路線運休。 自然災害が起きたときの移動手段の確保など対応策の検討が必要となっています。