永野芽郁“雨”が名前の由来を知る…親子再生への一歩と声の“温もり”が涙を誘う<君が心をくれたから>
永野芽郁主演のドラマ「君が心をくれたから」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系) の第6話が2月12日に放送された。太陽(山田裕貴)と付き合い始めた雨(永野)だが、「雨って呼びたい」という願いにすぐに応えられない。名前が原因でからかわれた苦い思い出があるからだ。今回はその名前の由来が明かされた。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】雨(永野芽郁)と暮らし始め、朝食を準備する太陽(山田裕貴) ■家族旅行に出かける雨 本作は、ノスタルジックな雰囲気の長崎を舞台に、主人公・逢原雨(永野)が、かつてただ一人心を通わせた忘れられない男性・朝野太陽(山田裕貴)と“過酷な奇跡”に立ち向かうファンタジーラブストーリー。脚本は、純愛小説の名手として若い世代に注目の作家・宇山佳佑氏によるオリジナルだ。 太陽の命を救う奇跡の代償として、3カ月かけて五感を失っていく雨。第6話は、味覚、嗅覚に続いて、案内人の日下(斎藤工)いわく「誰かとのつながりを実感するための感覚といっても過言ではない」という触覚のタイムリミットが迫る一方で、育ててくれた祖母・雪乃(余貴美子)の命の期限も迫る展開に。 その雪乃の願いで、雨にとっては母で、雪乃にとっては娘の霞美(真飛聖)と家族旅行へ出かけた。 ■母から名前の由来を聞く雨 霞美から虐待を受け、雪乃に引き取られて育ってきた雨。雪乃は自分が最期にできることとして、雨と霞美を仲直りさせたかったのだ。 親子に戻るのは無理だと互いに思う2人だったが、雨は旅行に付き添ってくれた太陽から、霞美は雪乃から、向き合うように言われる。 ゲームと称して母と対話していった中で、つらかった思いをぶつけつつも「心からは嫌いになれなかった」と本音を打ち明けた雨。最後に名前の由来を問い掛けると、霞美は産まれて間もない雨が降ってくる雨を見て泣き止み、笑ったように見えたことから、「雨があなたを笑顔にしてくれますように」と願いを込めて名付けたと語った。 適当につけたはずと思っていた名前は、母の愛が確かに込められていたのだ。 ■「あなたならきっと立ち向かえる」 その後、雪乃は亡くなった。旅行の帰りに「自分のことを愛しなさい」、そして「今度こそ、雨のお母さんになってあげてね」と霞美に伝え、雨には小学生のときに交換日記代わりにしていた思い出のボイスレコーダーにメッセージを残して。 ボイスレコーダーに録音されたメッセージを聞いていると、雨が降り出した。案内人の日下と千秋(松本若菜)が言っていた「人は死んだら、ほんのわずかな時間だけ雨を降らすことができる」「雨に心を込めて大切な人に思いを届けるの」。その時間がやってきたのだ。 「ばあちゃんの声に触れたら、なんだかギュって抱きしめられてるみたいだ」という雨のモノローグ。それと共に現れた雪乃の幻影が雨を抱きしめながら「人生って残酷ね。いつもつらいことばっかり。でも、あなたならきっと立ち向かえるわ。大丈夫、雨は強い子だから」「だからつらくても苦しくても一瞬一瞬を大切に生きてね。そうすればきっと出合えるはずだから。幸せだなぁって心から思える瞬間に」と語った。 第6話のサブタイトルは「声の手ざわり」だった。声から温もりを感じるというのは触覚に通じるようでもあるが、雨がそれを失う日は近い。また、やがてはその声が届く聴覚さえも。それを思うと悲しく、見越した雪乃のメッセージが胸に迫り、涙を誘った。 母と親子の再生へ一歩を踏み出した雨。そして、そばにいてくれる太陽の存在がある。そこに希望があると信じたい。雨は太陽に「今日から私のこと、雨って呼んで」と願い、太陽がぎこちなく呼びかけて、2人で笑い合う様子があまりにも幸せそうだったから。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部