地元小学生が獅子引き熱演 5年ぶり通常開催 萩山神社で春季例大祭【長野県】
長野県高森町下市田の萩山神社で3月30、31日、春季例大祭が開かれた。無病息災や五穀豊穣を願い、228年続く伝統行事。新型コロナウイルス感染症の収束を受け5年ぶりに通常開催となった今年は、神社に加え地区内各所で屋台獅子と地元小学生による獅子引き3人衆が熱演を披露し、大きな歓声と拍手を誘った。 下市田の全区民で組織する萩山郷土芸能保存会が一丸となり、獅子、はやし、獅子引きと練習を重ねてきた。「松王」、「梅王」、「桜丸」と、3人の獅子引き童子を地元小学生が演じることが特徴で、歌舞伎「菅原伝授手習鑑」の一場面から取り入れたと伝わる。 31日、顔に化粧をほどこしきらびやかな衣装に身を包んだ獅子引き童子3人は、各所での公演を終えてたどりついた萩山神社でも、疲れを見せずに力強い動きを披露。軽快な音色を響かせる屋台はやし、勇壮に舞う獅子との競演に、境内は熱気に包まれた。 保存会長の北沢文治さん(70)は「多くの人の協力により、5年ぶりの通常開催を盛大に行えた。獅子引きなど、子どもたちも頑張ってくれてうれしい。伝統のお祭りを今後も守り継いでいけたら」と話した。