学芸員が収蔵コレクション解説 山形美術館「60年のあゆみ」関連企画
山形市の山形美術館で開催中の企画展「山形の美術 山形美術館60年のあゆみとコレクション」に関連し、学芸員によるギャラリートークが17日、同館で行われた。黒沢匠主任学芸員が収蔵コレクションや展示作品を解説し「開館初期や風景、人物など7テーマに分けたが、複数のテーマに重なる作品もあり、組み合わせの面白さを感じてほしい」と話した。 黒沢主任学芸員は開館当初に収蔵された洋画家高橋由一(ゆいち)の作品を紹介した。道路のインフラ整備を推進した初代県令の三島通庸から依頼を受け、版画を制作した際のスケッチ「山形県景観画集(東北新道石版画下絵)」は30点を展示。県内各地の山や町の風景を彩色で表現している。「由一が開拓の様子を残すことを三島に提案して制作することになった」というエピソードに触れ、由一の本県での活動についても語った。 ギャラリートークは火曜日の午前11時から30分行い、次回以降の日程は24日、来年1月7日、同21日。会期は同26日まで。主催は山形美術館、山形新聞、山形放送。