“年収半減してでも…”日テレ社員→京都大学アメフトコーチへ異例の転身 諦めきれなかった夢とは
■後輩に託した『日本一』――コーチ転身で母校を導く
京大では専任コーチとして守備部門を任される山本さん。専任コーチとは、いったいどんな仕事でどのように1日を過ごしているのでしょうか。
山本「基本的に毎日練習があるので、朝起きてから練習のための準備をします。スポーツ局の時は昼前、遅ければ昼過ぎに起きていましたが、そういう生活は一切なくなりました。チームの運営面も少し手伝っているので、その部分の仕事をやりつつ、ディフェンスコーディネーターとして藤田智ヘッドコーチとミーティングをした後、夕方に練習をして、帰宅後は練習の反省を繰り返す日々を送っています」 転職後は朝から晩までフットボール漬けの毎日を送っている山本さん。はたから見ると大きな決断をしたように思えますが、山本さん本人は「自分自身として大きな決断とは思っていません。自分勝手ですけど、自分のやりたいことができて、それが社会への貢献につながって、多少なりともお金ももらえれば、自分のやりたいことをやりたいと思っています。日本テレビは、報道からスポーツのように異動が転職みたいなものです。なので、次の道に進むところは違和感がなかったです」と、異世界への転身もまったく臆することはありませんでした。 山本「京大を卒業した時からですが、京大がアメフトで日本一になることが将来の夢です。多分、日本テレビに入社した時の自己紹介でも言っていたと思います。その時は後輩に託す意味で書いたのですが、今は自分で達成したいです」 関西学生アメフト界は、関西学院大学、立命館大学、関西大学など私学の強豪がひしめきますが、勝算は「あります。やります」と、山本さんは力強く宣言しました。 かつてはライスボウルを6度制した学生フットボールの名門、京大ギャングスターズ。その燦然と輝く栄光の時代を取り戻そうと、山本さんは指導者として母校へ帰ってきました。関西カレッジ界を制して、京大を日本一に導く。それが山本さんの夢の通り道です。