目標は大谷翔平 1位候補は最速149キロ&高校通算19発の二刀流 福岡大大濠高の柴田獅子 名前の由来は?【24日ドラフト会議】
プロ野球のドラフト会議が24日、東京都内で行われる。 高校生投手の中で1位候補の一人に挙げられているのが、福岡大大濠高の柴田獅子(れお)だ。 ■柴田獅子、中村優斗…有力選手の詳細情報満載!【ドラフト候補一覧】 投打で高い評価を受けている最速149キロ右腕が「二刀流」挑戦へ意欲を見せた。 ドラフトを控え、後輩とともに同校野球部グラウンドで汗を流す柴田の姿があった。「楽しみな気持ちと不安な気持ちがあります」。1位指名の意向を示す球団のニュースも出る中で18歳らしい胸の内を明かす。さらに柴田は「挑戦させていただける球団があるなら二刀流に挑戦したい」と二刀流への意欲を語った。 189センチと長身で柔軟性のあるフォームから投げ下ろす最速149キロの直球に、スライダー、カーブなどの変化球の制球力も抜群。今夏の福岡大会3回戦では5回参考ながらノーヒットノーランを達成し、投手としての実力はプロも高く評価してきた。 もともと打撃でも高い能力があった。今春から低反発バットへ切り替わることを受け、昨冬の練習では打撃をさらに磨いた。本や動画で打撃の理論を学び、メジャーリーグの選手の打撃を見て研究。「アッパースイングと言われるぐらいでバットを出すことで、角度さえ合えばホームランになった」。高校通算19本塁打のうち低反発バットを使用するようになった今春以降に9本を量産。「低反発になったおかげでいろいろ勉強できました」。柴田にとっては「飛ばないバット」が良い効果を生むことになった。 今夏の福岡大会までは「プロに行くなら投手一本で」と話していたが、高校最後の夏の成績が大きな自信になった。投手として登板しない試合も打撃力を買われ野手として出場し、決勝までの福岡大会7試合で打率5割2分6厘、本塁打1本で6打点をマークした。長打力と得点圏に走者を置いたときの勝負強さも際立ち準々決勝からは4番を任されていた。「夏の大会が終わったときにはもう、二刀流で行きたいと思いました」と決断に迷いはなかった。 投打に高い可能性を秘めた柴田はまだまだ発展途上。「これから下半身の強化をして体の連動性を高めれば球速も上がってくるし、変化球の使い方で本当の自分の投球の良さが出ていくると思います。打撃では本塁打を打てる打者になりたい」と自分自身の可能性を信じている。投手としての目標は4年前に同校からドラフト1位指名を受けた山下舜平大(オリックス)。二刀流としては「やっぱり大谷翔平選手(ドジャース)です」と海の向こうで活躍する偉大な二刀流の名前を挙げた。プロでの大きな夢を描きながら自分の名前が呼ばれる瞬間を待つ。(前田泰子) ◆柴田獅子(しばた・れお)2006年4月18日生まれ。福岡県飯塚市出身。庄内小2年のとき「庄内ジャガーズ」で野球を始め、庄内中では硬式クラブ「飯塚レパーズ」で投手。福岡大大濠では1年夏からベンチ入り。2年夏はけがでベンチを外れたが、2年秋からエース。直球の最速は149キロ。変化球はカーブ、スライダー。高校通算19本塁打。189センチ、86キロ。右投げ左打ち。名前はライオンズファンの祖父が命名した。