家庭のプラスチックごみを熱分解で石油の状態に復元 国内初の実証実験始まる 大分
大分放送
プラスチックごみを熱分解して石油の状態に戻すケミカルリサイクル。国内で初めて家庭ごみを原料にする実証実験が大分県国東市で始まりました。 【写真を見る】家庭のプラスチックごみを熱分解で石油の状態に復元 国内初の実証実験始まる 大分 国東市国東町の塩屋地区。ビニール袋やカップ麺の容器などの廃プラスチックはこれまで「燃えるごみ」でしたが、7日から初めて「プラごみ」として回収されました。 (塩屋地区・木田利光区長)「廃プラの分別はしていなかった。地区の家庭に聞いてみると、ごみが半分くらいになるとのことで、成功すればいいのではないか」 国東市は2月1日にENEOSホールディングスと国内で初めてとなる「ケミカルリサイクル」の共同研究契約を交わしました。 廃プラを破砕してプラスチック素材として再び活用するマテリアルリサイクル。これに対し、ケミカルリサイクルは熱分解で石油の状態に戻すため、ガソリンをはじめとした燃料としても生まれ変わることができるメリットがあります。 実証実験では7日から国東市内の2地区150世帯を対象にプラごみを回収。年間で推定150トンにのぼる、廃プラをリサイクルできればCO2排出量を半分以上削減する効果が期待できます。 (国東市環境衛生課・鳥羽貴雅さん)「手応えをかなり感じています。CO2の排出に換算するとかなり大きな比重を占めるので、これが再資源化につながれば、CO2削減につながると考えているので大きな一歩」 共同研究では今後、ケミカルリサイクルで生まれた油の品質をチェックし、実現に向けた経済合理性などを検証する方針です。
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