逆転3ランの坂本勇人〝二岡クリニック〟効果か 巨人、中日に3カードぶり勝ち越しで2位浮上 打撃フォーム助言で光明
巨人は坂本勇人内野手(35)が25日の中日戦(東京ドーム)で逆転の3号3ランを放ち3―2で勝利。3カードぶりの勝ち越しで2位に浮上した。打率2割台前半に苦しむベテランの打棒を上向かせたのは現役時代、正遊撃手の座を坂本に譲り渡した二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチ(47)だ。 【写真】練習中、巨人・岡本に体当たりする中日・中田翔 打線は中日・柳の前に5回まで無安打と沈黙。0―2の6回に2死一、三塁の好機を作ると、千両役者が「もう打った瞬間」と確信の逆転3ランを左翼席にたたき込む大仕事をやってのけた。 自身10試合ぶりとなる3号に「個人的にも全然(本塁打が)出てなかったですし、チームとしてもなかなか点が取れなかったので」と胸をなでおろした坂本。開幕直後は3割を超えていた打率も試合前時点で・231まで下降していたが、二岡コーチは苦しむベテランと練習終了後にベンチ裏で映像を確認しながら打撃フォームの改善点を助言し、光明をもたらした。 「構えから、形の部分ですね」と二岡コーチはアドバイスの詳細こそ明かさなかったが、坂本は「ずっとごまかしながらバッティングをしてるなというのもあった。今日は3打席とも二岡さんと取り組んだことがいい感じだった。これが継続できるかはわからないですけど、いい感触を見つけていきたい」と手応えを感じている。確かにこの日の第1打席も二ゴロに倒れたとはいえ捉えた打球が好守に阻まれた形。第2打席の右飛もフェンス手前まで運んでいる。 「きょうはいい方向に行ってくれた。これを継続してくれたらいい」と目を細めた二岡コーチ。16年ぶりに1軍でともに戦う後輩を誰よりも理解しているのもまた、同コーチだ。 (片岡将)