規格外の大島トマト…お菓子に変身! 長崎・大島造船所が地元企業とコラボ 風味しっかり食べやすく
長崎県西海市大島町の大島造船所(山口眞社長)が、同社の農産グループで生産している特産品「大島トマト」の規格外品を活用し、スナックとあめの菓子2商品を開発した。地場スーパー大手のエレナ(佐世保市)各店舗などで販売している。 大島トマトは自家製肥料などで栽培し、糖度8度以上の品だけを出荷。しっかりした果肉とフルーティーな香り、甘みが特長で、全国で人気を集めている。1月上旬から5月中旬が収穫期で、昨年度の出荷量は114トン。市のブランド戦略商品に選定されている。 同社によると、形がいびつだったり、傷があったりするなど生産量の10%で規格外品が発生。ジュースに加工していたものの、その際に残る皮や食物繊維の活用が課題になっていたという。一部の栄養素が生トマトに比べ高いことも分かり、試行錯誤を重ねながら2021年にピューレ、23年には乾燥菓子を開発し、粉末化にも成功した。 新商品は「大島トマトスナック」(50グラム入り、税抜き270円)と「大島トマト飴(あめ)」(80グラム入り、同238円)で、原材料に粉末を使用。エレナや大和製菓(佐世保市)、フルカワ(大村市)とコラボレーションし、1年かけて製品化にこぎつけた。 29日、同グループの永田渉農園長と納田琢副農園長らが西海市役所を訪れ、杉澤泰彦市長に報告。試食した杉澤市長は「スナックは食べやすく、あめはトマトの味がしっかりして素晴らしい」と太鼓判を押し、「市の新たな産品として、できる限り応援したい」と話した。 スナックはエレナ各店などで、あめはエレナ各店や系列店の「なかよし村」をはじめ、農水産物直売施設「長崎漁港がんばランド」で販売している。