家計管理は「ペンと紙」が最適!? アプリでは得られないメリットとは
利用可能な手段がたくさんあるなかで、多くの人が資産管理アプリやソフトウェアに頼って家計を管理しています。 個人的には、各自の家計管理のニーズに合わせてあらゆる種類の資産管理アプリをおすすめしてきましたが、正直に言います。 私のお気に入りの家計管理ツールは、AIを搭載した最新のアプリではありません。むしろ、支出の管理に使っているのはペンと紙です。そして、それは私だけの意見ではありません。 ここでは、支出を細かくチェックしたい場合に「昔ながらの」ペンと紙を使って家計を管理することにどのような利点があるのかを解説したいと思います。
「手書きの家計管理」が節約につながる理由
以前取り上げたように、また、おそらく生活の中で気づいている人もいると思いますが、お金に触れたりお金を手放したりすると脳内に痛みを伴います。 ですから、予算を守るのに精神的な後押しが必要な人には、オンラインの銀行口座をチェックするよりもペンと紙という物理的なもののほうがはるかに強力です。アプリには存在しない、ある種の摩擦が生まれるのだと思います。 少なくとも言えるのは、表計算ソフトはすぐに負担が大きくなってやる気をなくしてしまうことがある、ということ。 一方で、紙とペンは支出を管理可能にする小さな一歩を踏み出す手段になります。手書きで家計管理をはじめるための、実行しやすいステップを見てみましょう。 お金の行き先を確認する 最も重要な問いがこれ。お金はどこに消えているのか? ここでは予想で満足してはいけません。自分の支出習慣を直視することです。最近の銀行やクレジットカードの明細、レシート、直近の給与明細など、収入と支出の概要がわかる書類をすべてまとめましょう。 そうすることで、家計の全体像を把握することができるのです。まずは、定期的な収入源と金額をリストアップして、収入を合計しましょう。 税引き後の給与 受領済みの育児給付 ほかの仕事や投資からの収入など そのうえで、紙をもう1枚用意して大まかな支出のカテゴリを確認すること。 一般的な支出項目を書き出してみましょう。それぞれの横に金額を書き込めるよう、スペースに余裕を持たせておくのがポイントです。 住居費 光熱費 交通費 食費 借金返済 娯楽費など 支出を記入して集計する 家計管理の基本をおさらいしましょう。アプリを使えば確かにとても簡単ですが、例の「摩擦」を感じられるよう、基本的な管理を実践したいわけです。以下はその具体的な方法です。 銀行やクレジットカードの明細を使って、リストアップした各費用のカテゴリに金額を割り当てる。 家賃、インターネット、車の支払い、保険など、それぞれの項目を適切なカテゴリに入れる。 電卓を使って各カテゴリの支出額を合計。 すべてのカテゴリを合計して、毎月の支出総額を出す。 収入の合計から支出の合計を引いて、毎月の残額を計算する。