ぶっちぎりの前検一番時計をマークした原田才一郎

〈8日・福岡ボート・前検日〉 　覚悟を持って地元戦に乗り込んできた。原田才一郎（27）＝福岡＝は現在勝率（昨年11月～）6.55で前検入り。前期はF2を犯してしまい苦しみ抜いたが、一期でのA1返り咲きへ好ペースを保っており、当地でA1復帰を確定させるぐらいの活躍を見せるつもりだ。 　養成所時代は7点勝率をマークして将来を嘱望された逸材。前期も期初めに早々にF2になりながら、A2にとどまれたのは持ち前の旋回力のたまもの。急激にブレイクを果たしても何ら不思議はない。「福岡の5000番台の選手で突き抜けた存在になりたい。年齢を考えても30歳までにポジションを確立したい」 　しかも、大きな発奮材料がある。同県同期の中亮太が今期は7点勝率をマークする勢いで突っ走っているだけに、一歩も後れを取るわけにはいかない。「中君が好調なのは分かっています。絶対に負けないようにしたい」。自らが目標に掲げる7点勝率を先にやられて黙っているつもりはない。 　手にしたエンジンは初下ろしで野見山拓己が好気配を見せた35号機で、燃える思いを後押しするような好素性機。前検はまだ「いいかどうか分からない」と相棒の良さを図りかねたが、飛び抜けた前検一番時計は良さを証明している。上積みにも自信ありで、近況の好調ぶりを踏まえれば節一パワーになるのも時間の問題。気力に機力まで加えて、勝率アップに当地初Vと何もかも勝ち取ってみせる。（森　大輔）