『コタツがない家』小池栄子が見せた“母と娘”の2つの顔 作間龍斗は“週2回”の活躍へ
ドラマ『コタツがない家』(日本テレビ系)第6話は、悠作(吉岡秀隆)が流しに放置した発泡酒の空き缶をゆすぐ万里江(小池栄子)のシーンからスタートする。それは第1話の冒頭と全く同じ。つまりは、達男(小林薫)が家を飛び出したことで深堀家は以前の生活を取り戻していた。 【写真】アルバムを見て微笑む万里江(小池栄子)と清美(高橋惠子) 悠作が堕落した(言い換えれば、伸び伸びとした)生活になったことを、ナレーションにて「取り戻す」と表現するのは、悠作と順基(作間龍斗)側の視点だなと感じつつ、第6話では万里江の母・清美(高橋惠子)が本格登場。さらに悠作の弟・謙作(豊本明長)が初登場する。 週タイトルは「後継者は君だ」。七夕の短冊に願いを書くほどに子供の頃から夢に見ていた和菓子職人になるべく、謙作の和菓子屋「深堀」で手伝いを始めた順基。謙作は順基をゆくゆくは後継者にと考えるが、それに猛反対するのが清美だ。 清美は孫の順基を目に入れても痛くないほど溺愛してきたが、達男との離婚や順基が高校生に成長したことでいつの間にか心の距離ができてしまっていた。清美にとってはそこに付け入るようにして、深堀家側の後継ぎに順基を持っていかれてしまうのはたまったもんじゃない。「冗談じゃないわよ!」という清美の怒号を合図に、「カーン」と万里江との母娘のトークバトルが幕を開ける。 キッチンカーの和恵(野々村友紀子)の言葉を借りれば、清美は使い捨てのような扱いをされてただ寂しかっただけなのかもしれない。頼られること、必要とされることで、人の心は満たされていく。が、帰宅してきた順基が、「うちの家族のことに口出ししないでくんない?」という一言で、清美を深く傷つけてしまうのだ。 和恵が万里江にアドバイスしたのは、「母と娘」としての関係性に戻ってみるということ。親子水入らずで、一緒の部屋に寝る万里江と清美。押し入れから出てきたタオルケットは万里江が高校生の頃から愛用していたものだが、清美の口から明かされるのは実は順基が泊まりに来ていた際に多忙の母を思い頭から被って寝ていたというエピソード。自分の知らないところで清美にも、順基にも苦労をかけていたのだと涙ぐむ万里江は、母親でもあり、あの頃のようにシーツを被る娘でもあった。 電話でしっかりと清美に謝罪を済ませた順基は、和菓子屋のアルバイトも、そして恋愛の方も少しづつ動き始めていた。れいら(平澤宏々路)に遠回しにフラれてしまっていた順基だったが、友達としての関係は続いており、れいらが和菓子屋に来店。サービスをするという謙作に、れいらは「最初のお客さんになりたいんで払います」と返す。ニヤニヤが止まらない謙作に、順基も嬉しさが抑えきれていない。 そんな以前の生活を取り戻したのは第6話のみ。次週は再び鬼怒川から達男がカムバックしてくる。当初、熊沢(西堀亮)はセリフの少ないいわゆるちょい役だったようだが、気づけば西堀本人も驚く物語を繋げる大事な一人となっている(『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系)より)。 また、順基を演じる作間龍斗は、NHK大河ドラマ『どうする家康』にて物語のキーマン・豊臣秀頼として11月26日の放送より本格出演。週の真ん中の水曜と週ラストの日曜日の週2で登場する露出度となる。
渡辺彰浩