一期一会から、毎年会える花へ クリスマスローズ
クリスマスローズの多くは、タネから育てた株が出回ります。ただ同じ親からとったタネを育てても、生まれる株は花や姿がバラバラ。品種名も存在しないため、「本で見た花が欲しい」と思っても入手は困難で、一期一会の花というイメージが強くありました。 みんなのクリスマスローズの写真
本で見た憧れの花に会えるように
ところが近年、育種家や生産者の努力で、少数ながらも性質や特徴が似たような花が誕生。シリーズ名で呼ばれ、展示会などで毎年見られるように。 そして、咲き方や模様、花色によっては、市場に多く出回るものもふえてきました。例えば数年前ならレアな「ダブルのブラック」。最近は、以前よりも手ごろな価格で店頭に並ぶことも。 また、夏越しで苦労されている方には朗報が。夏の暑さに強い庭植え向きのニュータイプが続々登場しています。 好きな花に会える、手が届く。『趣味の園芸』2024年2月号では、クリスマスローズを長く販売する宿根草専門店の荻原範雄さんが、そんな、うれしい花々をセレクト。 今年もクリスマスローズの咲く季節が巡ってきました。心ゆくまで、花選びを楽しんだら、ぜひ好みの花を育てて、すてきに咲かせてください。 荻原範雄(おぎはら・のりお) 園芸研究家 長野県上田市で宿根草専門店を営む。国内の育種家や生産者、海外からの最新品種など、数多くのクリスマスローズを扱い、栽培や販売歴は25年ほど。『おぎはら流 がんばらなくても幸せな庭 宿根草のナチュラルガーデン』(NHK出版)など著書多数。 ●『趣味の園芸』2024年2月号 「いま育てたいクリスマスローズセレクション」より