稲田防衛相が辞任表明 日報問題「防衛省・自衛隊の信頼揺るがした」と引責
南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊の部隊の日報問題をめぐり、稲田朋美防衛相は28日午前の閣議後会見で、特別防衛監察の結果を公表した上で、辞任を表明した。
会見に先立ち、安倍晋三首相に辞表を提出し、了承されたという。 稲田氏は「日報問題によって世間をお騒がせしたことは事実。防衛省・自衛隊に対する信頼を揺るがした。監督責任をとるべきだということで辞任を決意した」と語った。 日報問題では、陸自が廃棄したとしていた日報が実際には電子データで保管されていたことが判明。日報が残っていた事実を公表しない方針を稲田氏が了承したとして“隠蔽”への関与を指摘する報道もあった。 特別防衛監察の調査結果では「日報データの存在について何らかの発言があった可能性は否定できない」との記述こそあったが、稲田氏は「書面を用いた報告がなされた事実や、非公表の了解を求める報告がなされた事実はなかった。私から公表の是非に関する何らかの方針の決定や了承がなされた事実もなかった」と認定されたと反論。「私自身、報告を受けた認識は今でもない」とあらためて否定した。 辞任のタイミングについては、問題が発覚して以来「かねてから安倍首相に相談してきた」と説明した。