古川未鈴「もう“死ぬ”とは言えないですね」でんぱ組.incがエンディングを迎えた後の野望「キラキラしていたい」
2010年頃より活動を本格始動したでんぱ組.incは、ゲームやアニメなどオタク趣味を持つメンバーが中心となり、既存のアイドルファン以外にも人気を拡大していった。’14年に日本武道館ライブを達成すると’15年にはワールドツアーも敢行するなど、国内外を問わず人気を獲得している。そのでんぱ組.incのメンバーであり、グループの中心的存在である古川未鈴(ふるかわみりん)。普通の少女がアイドルになるまでの転機とは?【第5回/全5回】 ■【画像】大迫力!でんぱ組.inc・古川未鈴さんのライブ集合写真■ かつては「人づきあいが苦手だった」と語る未鈴さんだが、最近は、元メンバーや現役のメンバーともプライベートで交流があるらしい。 「でんぱ組.incの現役メンバーや、卒業したメンバーで集まりました。とくに何をするわけでもなく、たこ焼きを作ったりとか(笑)。子どもがいる子は連れてきていました。この前、ふるさと納税でカキを購入したんですが、料理が得意ではないので夢眠ねむに“料理して”って言ったり。 メンバーに”集まろうよ“って誘ってもらえたら、嬉しいんです。そういう風に言ってくれる人がいるありがたさを噛みしめています。昔は、”私なんて、どう考えても友だちがいない“って思っていたのに、周りに誘ってくれるひとがいるだけで、こんな私でも出かける機会が増えるので本当にありがたいです。 元メンバーは、今はもう仕事中ではないのでこれは友だちみたいなのかなって感じています。なにかついて語るとかではなくて、普通に”これ、美味しいね“みたいに話し合う関係性って、これまでの私には絶対にありえなかったので(笑)、本当にうれしいなって思っています」
アイドルの子どもの特権を経験させてあげたい
3歳になる一人息子には、色々な経験をさせてあげたいという。 「私はアイドルなので、自分の子どもにはアイドルの子どもの特権を経験させてあげたい。たとえば、ライブを見てもらうとか、小さなうちから大人と触れ合ってもらうのって、息子には良いのではないかって思っています。でもライブに子どもを連れていくのって、めちゃくちゃハードルが高い。音が大きかったり、客席で鑑賞はできないのでモニターで見てもらっています」 そのような環境下で育った未鈴さんの息子は、アイドルという存在を認識しているのだろうか。 「でんぱ組.incでの姿を見ているせいか、テレビで乃木坂46さんが出ているのを見て、息子が“ママ! “って言ったんです。もしかしたら、踊っている女性を見るとアイドルって認識しているのかもしれないですね」 育児経験を経て、未鈴さんの中で大きな心境の変化があった。 「今までは“でんぱ組.incが売れればほかは何でもいい”って思っていた。でも結婚や出産をして、大切なものが増えた。今は私にとってはでんぱ組.incも大事だし、家族も同じように大事。でもどちらかにパワーを掛けようとすると、それぞれのバランスが上手くいかなくなっていく。大事なものが増えたからこそ、人生の強度がちょっと下がって弱点が増えてしまったって感じます。それが最近の悩みの種ではありますね」 育児とアイドル活動の中で、唯一の息抜きの時間が深夜のゲームの時間だという。 「出産前から、子どもが寝た後の深夜の時間帯はどうしても自分の時間として過ごしたいと思っていました。ゲームをする時間を確保したかったんです。ゲーム配信をするのがライフワークのようなものなので、息子が“ママと一緒じゃないと眠れない”っていうことにはしないように気をつけていました。 寝かしつけが必要なのは、自分の時間が取りづらくなるのでつらいなって思っていたので、なるべく一人で眠れるように努力しました。育児中は、自由時間こそ絶対に必要だったので、子どもも大事だけれど自分のやりたいことも死守したいと思っています」