賀来賢人 独立しても仕事は極めて順調…「アミューズ時代の尻ぬぐいもこれで報われた」
円満退所
「そして『ミッドナイト』は、手塚治虫の原作マンガを三池崇史監督が実写化。それもiPhone 15 Proのみを使用して撮影したという作品で、Appleの企画だけに都内のタクシーのディスプレーに配信するなど宣伝の仕方も話題になりました。3月31日放送の『だれかtoなかい』(フジテレビ)に鈴木亮平とゲスト出演し、今回の会社設立です」 順風満帆と言っていい。 「円満に辞めたという証でしょう。実際、アミューズの先輩だった俳優の小出恵介が不祥事により芸能活動を休止した時には、賀来がかなり尻拭いをしていましたからね。事務所としても借りがあったのかもしれません」 小出が未成年の女性との飲酒などが報じられたのは2017年6月。小出は同年7月期のドラマ「愛してたって、秘密はある」(日本テレビ、主演・福士蒼汰)に出演が予定され、ドキュメンタリー番組「夢の鍵」(BS-TBS)のナレーションなども決まっていたが、いずれも賀来が代役を務めた。賀来自身も7月期はドラマ「わにとかげぎす」(TBS、主演・有田哲平)と「アキラとあきら」(WOWOW、主演・向井理)に出演。さらに、8月からはミュージカル「ヤングフランケンシュタイン」(主演・小栗旬)が入っていた。激務だったことは容易に想像できる。
コメディの師匠
「『ヤングフランケンシュタイン』の脚本は“コメディの奇才”と言われる福田雄一さんでしたから、オファーが来た時には二つ返事で引き受けたのでしょう。賀来はこの年の10月に公開された映画『斉木楠雄のΨ難』にも出演していますが、監督は福田さんです」 賀来が出演した福田作品といえば、18年のヤンキードラマ「今日から俺は!!」(日テレ)が記憶に新しい。映画化もされた本作で、賀来は二枚目コメディ俳優としてブレイクした。 「実は、賀来がデビューして間もない08年に出演した青春コメディ映画『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』(主演・市原隼人)の脚本が福田さんでした。以来、賀来は福田さんを“コメディの師匠”として慕っています。福田作品では、佐藤二朗とムロツヨシが福田組の“風神・雷神”と呼ばれていますが、賀来も彼らに連なる“竜神”と呼ばれるほどの常連です。ちなみに、賀来が独立前に出演したコメディミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT』の企画・脚色・演出が福田さんで、主演のアーサー王は山田孝之でした」 そうした人脈が独立後も生きているということのようだ。 「彼はサービス精神が旺盛ですし、現場スタッフの評判も非常にいい。プライベートについても妻である女優の榮倉奈々のことを普通に話しています。将来は反町隆史と松嶋菜々子のように、夫婦で活躍することになるかもしれません」 独立後、地上波ドラマへの出演が特番の「TOKYO MER~隅田川ミッション~」(TBS)のみというのが気になるが、 「前事務所とわだかまりがあるわけでもないので、地上波からもお呼びはかかるでしょう。ただ、今は制作やプロデューサー業を楽しんでいるようです。なにせ自由の身ですし、会社まで作ったわけですから、しばらくはやりたいことを突き進むつもりかもしれません」
デイリー新潮編集部
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