みなと神戸の象徴「神戸ポートタワー」国の有形文化財に/兵庫
みなと神戸の象徴といえば「神戸ポートタワー」。1963年(昭和38年)に完成した神戸ポートタワーがこのほど、国登録有形文化財の基準を満たしたことにより、国の文化財となることになった。 [動画]通天閣が大規模免震改修工事。「脚部改修」でタワーの印象変えない程度に
ウルトラセブン、ガメラにも登場
神戸ポートタワーは、完成時には、東の東京タワーと並んで、神戸のみならず関西のランドマークとして君臨。映画やテレビ番組の特撮でも、当時、関西のシンボルとして頻繁に使われた。 大映映画のガメラシリーズ第2作「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」(1966年)では、南方からの船でやってきたバルゴンが、神戸港へ上陸し破壊する最初の大きな建物が神戸ポートタワー。 また、ウルトラセブンの人気ロボットであるキング・ジョーが「ウルトラ警備隊西へ」(1968年)の中、神戸港でこの塔をバックにウルトラセブンと繰り広げた死闘は今も、神戸に住む子どもたちを中心にインパクトを与え続けている。
2013年に開業50周年、「鉄塔の美人」と称される
国登録有形文化財に選ばれる基準は、原則として建設から50年を経た歴史的建造物。世界初といわれるパイプを使った構造や中央にくびれのある和楽器の鼓型の外観が印象的な神戸ポートタワーは「鉄塔の美人」とも称される。 2010年にはリニューアルによって、LED照明によるライトアップもなされ、2013年に開業50周年を迎えた。「国のほうからプレートなどが送られてきてから除幕式など式典が行われることになると思う」と担当の一般社団法人神戸港振興協会総務課。国登録有形文化財には東京タワーや通天閣などがすでにタワーとして登録されている。 (谷川しゅんき/関西ライター名鑑)