遅刻を「受付嬢のせい」にしたウソつき営業マン→商談相手の一言にスカッとした!
「商談相手とのアポイントの日時を間違えた」「予定に遅刻してしまった」という経験がある人は多いのではないだろうか。ビジネスパーソンにとってヒヤッとする場面だが、そんなピンチのときこそ、対応力が問われる。かつて“受付嬢”として、企業に訪れるさまざまな人と関わってきた筆者が体験した“神対応”、そして、取引先の信用をなくしてしまった残念な対応を語る。(RECEPTIONIST代表 橋本真里子) ● 「失敗」をどう挽回する? 新生活が始まる4月。わが家には、今年新1年生になった娘がいます。これから、さまざまなことを経験する6年間が始まります。できることが増え、いろんな成功や失敗体験を繰り返すことでしょう。 社会人になっても、失敗はつきものです。失敗しない人なんていません。ただ、その失敗を失敗で終わらせるか、成功へのきっかけにするかはその人次第です。 私は受付嬢時代に、いろいろな「失敗シーン」に遭遇しました。そこでは、“神対応”をする人もいれば、非常に残念な対応をしてしまう人も……。今回は両方のエピソードをご紹介したいと思います。 誰しも一度は、「アポイントの時間を間違えてしまった……!」という経験、あるのではないでしょうか。もしくは、遅刻してしまったことがある人も少なくないと思います。 受付にいると、ほぼ毎日、誰かしら遅れて到着されるお客様がいらっしゃいます。ほとんどが数分といったレベルの遅刻ですが、まれに大幅な遅刻をされる方も……。また、時間や日にちを間違う方も少なくありません。 ビジネスパーソンにとってはヒヤッとする一大事ですが、このピンチをスマートに切り抜けられる人たちにはある共通点がありました。
● 元受付嬢が見た“神対応”の共通点 遅刻やアポイント時間の間違いをしてしまった方の“神対応”に共通するスタンス、それは「言い訳しない」「他責にしない」、そして「代替案を出す」ことでした。 遅刻してしまうとついつい、「電車が遅れて」とか、「前の予定が押してしまって」などと、言い訳したくなります。 ただ、それらは当然、約束をしていた相手には関係のない理由です。自分のスケジュール管理が甘かったともいえます。 私が“神対応”だと感じた方々は、遅刻した際、決して担当者に言い訳はしませんでした。 遅れてしまったことに対する謝罪はきちんとしますが、言い訳せず、誰かのせいにすることはないのです。 さらに感服したのは、その方自身と担当者の関係性を考え、「先んじて挽回案を提案した」ことでした。 約束していた来訪者が遅刻してきた。悪いのは遅刻をした方です。友人や恋人など、プライベートの関係性であれば、相手は怒るかもしれません。 ただ、ビジネス上の関係性だと、怒りたくても露骨に怒ることは難しいと思います。また、過度な要求もできないものです。 神対応ができる方は、こういう関係性を理解し、相手の立場に立って発言をします。 「遅れてしまって申し訳ございません。以後、このようなことがないようにお約束いたします」 まずは、きちんと謝罪と反省の念を伝えます。そして、 「今回のミーティングの趣旨は○○でしたよね? 社内調整などにも時間が必要かと思いますので、今週中にお打ち合わせしたく。例えば、今日の夕方改めてですとか、今週の△日はご都合いかがでしょうか」 と、提案します。もし、改めてのミーティングが後日になる場合は、「次回までに、プラスでここまでやって打ち合わせに臨みます」と、リスケになったことでできた時間を有効に使う姿勢を示していました。