イエレン氏、ファンダメンタルズはインフレ鈍化なお示していると指摘
(ブルームバーグ): イエレン米財務長官は3日、住宅供給の逼迫がインフレ率低下の動きを鈍らせる要因になっているにせよ、基調的な物価上昇圧力はなお弱まりつつあるとの見方を示した。
アリゾナ州セドナでブルームバーグ・ニュースのインタビューに応じたイエレン氏は、「私にとってファンダメンタルズとは、インフレ期待と労働市場であり、前者は十分にコントロールされており、後者は強いもののインフレ圧力の大きな要因にはなっていない」と語った。
同氏は、この日発表された4月米雇用統計で平均時給が前月比0.2%増加にとどまったことを指摘した。平均時給は前年同月比では3.9%増と、2021年6月以来の小幅な伸びにとどまった。
米雇用者数、6カ月ぶりの小幅な伸び-失業率は予想外に上昇
イエレン氏は「米国では手ごろな価格の住宅が圧倒的に不足しており、高金利の影響もあって住宅が現実的な問題となっている」と指摘。ただ、賃貸住宅価格のデータが安定してきたことを踏まえると、住居費が下がっていく公算は「かなり大きい」とし、「予想より若干タイムラグがあるにせよ、住宅インフレのペースは新規賃貸市場に見合ったものになると考えている」と述べた。
原題:Yellen Says Fundamentals Still Point to Slowing Inflation(抜粋)
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Christopher Condon