長野朝日放送

21日から、長野地域の路線バスの一部が、日曜日、運休になります。 背景にあるのは深刻な運転士不足。その窮状をバス会社が市議会に訴えました。 ■山岸玲記者 「長野市の路線バスで一部路線の日曜運休が今週から始まります、生活の足が減ることを利用者はどう感じているのでしょうか」 バス停には「日曜運休」の文字。長野市を中心に路線バスを運行する長電バスは、あさって21日から、合わせて11路線で日曜日の運行を取りやめます。 ■高校1年生 「日曜日に運休になっちゃうと学校に行くのにちょっと困るなあって／班（部）活とかで行く時があるので、使えないと（親に）車で送ってもらうしかなくなるので困るなあって」 ■飯綱町から 「（日曜日は家から）出ない、もう出られない」 運休の背景にあるのは、深刻な「運転士不足」です。その現状を、長電バスとアルピコ交通が長野市議会の特別委員会で訴えました。 ■長電バス・鈴木立彦　代表取締役 「長野営業所では必要人員99名に対して74人ということで、25人ほど不足をしていると」 ■アルピコ交通長野営業所　植松誠所長 「約30名くらいは今足りないと考えております」 利益が出やすい貸切や高速バスを減らして、路線バス運転士の不足分にあててきました。しかし、収益の点からそれも限界だそうです。 ■アルピコ交通長野営業所　植松誠所長 「乗務員が確保できれば維持ができるかということではなくてですね、事業自体の赤字というところが一番大きな話だと思っておりますので」 両社とも、利用者数がコロナ禍前の8割前後にしか戻っていません。さらに路線バスには運賃の上限がある上、行政の補助金額は赤字の補填にとどまります。 ■長電バス・鈴木立彦代表取締役 「路線バス事業はどう頑張っても利益が出ない、元々そういう構造になっているわけですね、そういう中で、待遇改善をして給料あげて運転士を集めることができるかと言えば、できないんです。ということになると、そもそも公共交通というものは持続可能な構造ではないんじゃないかと。」 路線バスの維持は大きな曲がり角を迎えています。