ことし7月の記録的大雨で甚大な浸水被害が発生し、住民の「集団移転」に向け検討を進めている戸沢村蔵岡地区について、県と村は5日、国に対し、集団移転への補助金交付などを要望しました。要望に対し国は「事業が円滑に進むよう県などと連携していく」としています。 戸沢村蔵岡地区は、ことし7月の大雨で集落全体が浸水する甚大な被害が発生しました。 住民「水の心配がないところに集団移転するしかない。6年ほど前にもこんな目に合っている。もうここは住むところじゃない」 村は蔵岡地区の住民に対し「集団移転」を行うかのアンケートを実施し住民の9割以上が移転に賛同しました。結果を受け、村は、県や国と協議し集団移転を進めるとしています。 こうした中、5日、県の平山雅之副知事と戸沢村の加藤文明村長が仙台市にある国土交通省東北地方整備局を訪れ、集団移転に関する要望書を提出しました。要望書では、国からの補助金交付の対象となるために国の治水対策プロジェクトに集団移転に関する事業を追加するよう求めています。 そのほか、集団移転への財政的・技術的な支援についても求めました。県によりますと、要望に対して東北地方整備局は「集団移転については迅速に対応する必要がある。事業が円滑に進むよう本省と県それに戸沢村と連携していく」と話したということです。