小西貴紀、ド派手なパンツに不思議なルーティンで3打差の3位に浮上 プロ12年目ツアー初勝利へ【男子ゴルフ】
◇8日 男子ゴルフ 三井住友VISA太平洋マスターズ第2日(静岡県御殿場市、太平洋C御殿場C) プロ12年目でツアー未勝利の小西貴紀(32)が67で回り、通算5アンダーで首位まで3打差の3位に上がった。 ド派手なパンツに不思議なルーティンでプレーする個性派の小西が、好プレーを展開。賞金ランク79位で、賞金シード陥落の危機にあり、「なんとかシードを決めたいと思って来た」と言う今週だが、一気に優勝を狙える位置までこぎつけた。 プロになることを決めたのは、同世代の石川遼に刺激されて。大卒選手が大半を占めるツアーの中、高校を卒業後、千葉県のゴルフ場で研修生生活を3年間送ってプロテストに合格した。ゴルフはほぼ独学で、プレー中のルーティンは独特だ。 ショットの前に、全身を使って振り子のように素振りを繰り返すのは、「力加減を変えず、クラブを振り切るイメージを出すため」。パッティングでは、ボールとは別方向を向いて素振りする。聞けば、カップではなく、下りのラインの方向に振っていると言い、「そうやってヘッドを動かすことで、イメージがよくなるから」とか。 「これやっときゃ、大丈夫、と言い聞かせている。でも、なんで成績がいいのか、分かりません」。とはいえ、今季前半戦は出場11試合連続予選落ちしていたが、このルーティンを編み出してから、突如復調。今週を含めて5試合連続決勝進出となったから、やはり効果はありそうだ。 インから出た第2ラウンドは、18番からの4連続を含め、6バーディーを決めた。終盤に「コースレコードを狙ってみようかと思った」とたんに3連続ボギーをたたいたが、首位まで3打差は、十分に逆転圏内。富士のふもとに、個性派プロが映えている。
中日スポーツ