地域情勢の安定に日本の関与期待 セルビア首相、経済協力強化も
【ベオグラード共同】東欧セルビアのブチェビッチ首相は17日までに、首都ベオグラードで共同通信の単独インタビューに応じた。上川陽子外相の7月のセルビア訪問はバルカン半島など地域情勢の安定に資するものだと評価し、日本のさらなる関与に期待を示した。上川氏と経済協力などについて協議したと述べ、自動車やロボット、人工知能(AI)、エネルギー分野での協力強化に意欲を見せた。 日本は先進7カ国(G7)の一角で、影響力のある国だと指摘し、既に日本企業がセルビアに進出して多くの雇用を生んでいると強調した。 一方で、7月にセルビアと中国との自由貿易協定(FTA)が発効したと説明。農作物の中国市場への売り込みにつなげたいとした。 セルビアの自治州だったコソボは2008年に独立を宣言したが、セルビアは認めていない。セルビアは14年に欧州連合(EU)加盟交渉を開始したが、明確な加盟時期は見えないままだ。コソボとの対立状態が一因になっているとみられる。