世界123位がジョコビッチ撃破の大金星「ミラクルだ」 20歳ナルディ 大番狂わせで初の16強<男子テニス>
BNPパリバ・オープン
男子テニスのBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)は11日にシングル3回戦が行われ、ラッキールーザーとして出場している世界ランク123位のL・ナルディ(イタリア)が第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)を6-4, 3-6, 6-3のフルセットで破る大番狂わせを起こし、同大会初出場でベスト16進出を果たした。試合後、大金星を挙げたナルディは「これはミラクルだと思う」と語った。 【動画】20歳ナルディが大金星!ジョコビッチ撃破の瞬間! 20歳のナルディが同大会に出場するのは今回が初。予選から出場し予選決勝で敗れたものの、本戦に欠場者が出たためラッキールーザーとして本戦入り。2回戦で世界ランク50位のジャン・ジジェン(中国)を下して3回戦進出を決めた。 この日の3回戦では世界ランク1位で同大会5度の優勝を誇る王者ジョコビッチに挑んだ。 3回戦の第1セット、ナルディは第5ゲームでブレークポイントを握ると、ラリー戦でポイントを獲得し先にブレークに成功。その後ジョコビッチにブレークバックを許さず第1セットを獲得する。 しかし第2セット、両者1度ずつブレークを奪い合い迎えた第6ゲームでナルディはジョコビッチにブレークポイントを再び握られると、ボレーをミスしこのセット2度目のブレークを奪われ1セットオールに追いつかれる。 それでもファイナルセット、ナルディは第6ゲームでブレークに成功するとその後ジョコビッチにブレークを与えず、2時間20分でジョコビッチから大金星を挙げた。 男子プロテニス協会のATP公式サイトにはナルディのコメントが掲載されている。 「今夜を迎えるまで、誰も僕のことを知らなかったんじゃないかな。観客には試合を楽しんでもらえたと思う。本当に嬉しいよ」 「(どうやって気持ちを保ったのかは)わからない。これはミラクルだと思う。20歳で世界ランク100位台の僕がノヴァーク(ジョコビッチ)に勝ったんだ。クレイジーだよ」 また同じイタリア出身で今季、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)を制しマッチ負けなしと活躍している同3位のJ・シナー(イタリア)の存在についても言及した。 「確かに、僕はヤニック(シナー)がすべての試合に勝っているのをみているよ。実際にそれは僕をより良くするための原動力になった。今日は勝てるとは思っていなかったけれど、練習ではいつもベストを尽くすようにしているし、これが実現して本当にうれしい」 試合前には8歳の頃から寝室のドアにジョコビッチのポスターを飾るほど、ジョコビッチに憧れていたと明かしていたナルディ。今日、その憧れから勝利を収めた。 勝利したナルディは4回戦で第17シードのT・ポール(アメリカ)と対戦する。ポールは3回戦で第14シードのU・アンベール(フランス)を下しての勝ち上がり。
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