生産台数92台!日本導入はわずか6台!超希少なアルファロメオ・グランスポルト・クワトロルオーテを『CAFE DE GIULIA』で発見!!
日本にわずか2台!グランスポルト・クワトロルオーテの右ハンドル仕様
ザガートがリリースしたクルマのほとんどが少量生産のスペシャルモデルだ。だが、その中でもとびっきり珍しいクルマがアルファロメオ・ジュリアシリーズ(110/115系)限定のミーティング『CAFE DE GIULIA』にエントリーしていた。そのクルマとは1965~1967年の2年間にわずか92台(1965年に12台、1966年に52台、1967年に29台)が生産されたアルファロメオ・グランスポルト・クワトロルオーテだ。 ボディから独立したフェンダーを持つこのクルマのクラシカルなスタイリングは、1930年代に登場した6C1750グランスポルトを模して作られたもの。当時、イタリアの自動車雑誌『クアトロルオーテ』を主宰していたジャンニ・マゾッキが、ミッレミリアなどで活躍した往年のスポーツカーを復刻させることを提唱し、アルファロメオとザガートがそれに応えて少量生産されたのである。 ベースに選ばれたのはジュリア1600で、アルファロメオが専用のベアシャシーを提供し、それをザガートの工房で職人の手作業で完成させている。その構造はザガートの伝統的な工法に基づいて鋼管フレームの上にアルミパネルで作られた。 心臓部のアルミ製1.6L直列4気筒DOHCエンジンや5速ギアボックス、サスペンションなどの主要コンポーネンツはすべてジュリアシリーズのものが流用されている。ただし、ホイールとブレーキはクラシックなルックスにこだわり、ジュリアのスチールホイールと4輪ディスクブレーキの代わりにノックオフワイヤーホイールとドラムブレーキに変更されている。ただし、ステアリング機構はジュリアのウォーム・アンド・セクター式からラック・アンド・ピニオン式へとアップグレードされており、その恩恵で前輪の荷重負担が軽減されている。 オリジナルの6C1750グランスポルトに比べると、ボディはワイドになっているが、オリジナルの雰囲気はよく再現されており、当初50台限定で生産する予定が、人気の高まりから92台に増やされたことも頷ける。 グランスポルト・クワトロルオーテは、当時のアルファロメオ正規インポーターだった伊藤忠オートによって6台が輸入されており、そのうちの2台が日本向けに特注で製造された右ハンドル仕様となる。写真の車両はそのうちの1台で、新車時からずっと日本にいる大変希少な車両だ。こうした希少車に出会えるのもこのイベントならではと言えるだろう。
山崎 龍
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