岸和田市長の不信任案あす提出へ 女性トラブルで市議会から批判、可決の公算高まる
大阪府岸和田市の永野耕平市長が、性的関係をめぐって女性から損害賠償請求訴訟を起こされ、解決金を支払うことで和解した問題で、市議会の複数市議は19日、定例会最終日の20日に不信任決議案を提出すると決めた。19日昼の時点で市議24人中19人が賛成の意向を示しており、可決される公算が高まる。可決された場合、永野氏は市議会の解散に踏み切る可能性を示唆している。 【表でみる】女性トラブル発覚後の岸和田市長をめぐる動き 市議会は19日に幹事長会議を開催し、公明党会派から提出のあった不信任案について協議。永野氏が所属していた地域政党「大阪維新の会」の一部を含む19人の市議が決議案に名を連ねた。 決議案は「議員から訴訟内容について説明を求めたが、説明責任を果たすことはなかった」と指摘。「その後一転して、不倫関係にあったことを認め、公人としてあるまじき行為。岸和田市大混乱の異常事態を招いた」と批判し、永野氏を信任しないとしている。 不信任案は、3分の2以上の市議が出席し、4分の3以上が賛成すれば可決される。全員出席の場合、可決には18人以上の賛成が必要となる。提案には19人が賛同しており、可決の公算が高まっている。可決の場合、永野氏は失職か辞職、議会の解散のいずれかを判断する。 永野氏は今定例会中、議会から本会議などへの出席を事実上拒否されており、20日の不信任案が採決される本会議にも出席しない見通し。 市議会の烏野隆生議長は「議会への答弁の中で、永野氏の説明は矛盾が多かった。市長としてのこれまでの7年間を踏まえ、議会として意思表示をする」と述べた。 一方、市役所で報道陣の取材に応じた永野氏は「議案の提出を受けてからしっかり考えたい」とした上で、「辞職はしない。議会解散も選択肢のひとつだ」と話した。 問題をめぐり、大阪維新の会は永野氏の離党勧告処分を決め、永野氏は離党。永野氏は市長続投の意向を表明していた。