能登半島に観光客を! 大地震から4カ月、「屋台村」に「新ワイン」で観光復活へ 【WBSクロス】
輪島発「新ワイン」プロジェクト
一方、金沢市内のホテル「金沢彩の庭ホテル」。経営する髙田恒平さんも、能登観光の復活を目指し動いていました。 金沢彩の庭ホテルでは、ホテルを出発し、輪島の朝市などを巡るツアーをこれまで実施してきましたが、震災後は運行できていません。そこで新たなプロジェクトを始めました。 金沢市内から車に乗ること、およそ2時間。向かった先は能登半島北部、輪島市にある「ハイディワイナリー」です。出迎えてくれたのは、ワイナリーのオーナーの髙作正樹さん。10年ほど前から、ここでワインづくりをしてきました。 このワイナリーは髙田さんが実施していたツアーにも組み込まれていた人気のスポットでしたが、震度7の揺れに襲われ、併設されたレストランには、崩れた食器や棚が当時のまま残っています。床には粉々になったワインボトルもありました。 「悔しいですよね」(髙田さん) 「修繕すれば何とかなると思ったが、基礎がやられ全壊という扱いになった」(髙作さん)
ブドウ畑でも土地の隆起やうねりの被害がありましたが、一筋の希望も。 「春になり、芽吹きといって芽が少しずつ出てきている状態」(髙作さん) 今年のワイン作りに欠かせない肝心のブドウの木が無事だったのです。 「2024年のヴィンテージワインを作ることができたら、何か違うのではないか。1年後、2年後3年後、ここで頑張ると違う結果をもたらすのではないかと思っている」(髙作さん) 能登の海風を生かした独自の風味が売りのワインを作ってきた髙作さん。今年収穫するブドウを使い、新たなワインを作ることを決意したのです。 「ただコラボするのではなく、いいものを金沢から宣伝する役割もある」(髙田さん) そのワインを髙田さんが経営するホテルで提供する計画です。新たなワインが能登に観光客を呼び戻すきっかけになることを狙います。 「観光地だけでは観光は成り立たない。能登の人との縁は絶対に絶やさず、観光ができるその時が来たら一緒にタッグを組んでやっていきたい」(髙田さん) ※ワールドビジネスサテライト