ロシア、モスクワの爆発事故で放射線・化学・生物兵器防護部隊司令官ら2人が死亡
ロシア・モスクワで爆発事故が発生し、放射線・化学・生物兵器防護部隊司令官ら2人が死亡した。 【写真】モスクワ・リャザンスキー大通りの爆発現場 ロイター・タス通信によると、17日(現地時間)午前6時12分ごろ、モスクワ南東部のリャザンスキー大通りにある住居用建物付近で爆発が発生し、ロシア軍の放射線・化学・生物兵器防護部隊の司令官イーゴリ・キリロフ中将(54)とその副官が死亡した。キリロフ中将は2017年からこの部隊を指揮した。 調査委員会は電動スクーターに仕掛けられた遠隔操縦爆発装置が起動したと明らかにした。爆発で建物1階の壁の一部と1~4階の正面ガラス窓が破損した。爆発は彼らが建物を出る時に発生したと伝えられた。 タスは軍関係者の話として、この日の爆発威力について「TNTに換算すれば300グラムの威力」とし、RIAノーボスチは「TNT200グラムの威力」と報じた。 ロシア当局は爆発物専門家と探知犬を派遣して周辺地域を捜索したが、現在他の爆発物は探知されていない。 当局は殺人、テロなどの容疑で刑事事件を開始し、背後調査などの捜査に着手した。 今回の爆発は、ウクライナがキリロフ中将を起訴した翌日に発生した。ウクライナ検察は前日の16日、彼をウクライナで禁止された化学兵器を使用した疑いで欠席裁判にかけた。 ウクライナ保安庁(SBU)によると、2022年2月のロシアの全面侵攻以来、ウクライナで4800件を超える化学兵器の使用事例が報告された。 ウクライナは今週初め、「戦争中にウクライナ軍人2000人以上が化学物質中毒で入院し、3人が死亡した」と明らかにした。 今年初め、米国務省はロシア軍がウクライナで化学作用剤のクロロピクリンを使用したことを確認した。英国も10月8日、ウクライナ戦場で化学兵器を使用した疑いでキリロフ中将と彼の部隊に制裁を加えた。