今期初漁で水揚げされた「天然トラフグ」＝浜松市中央区の舞阪漁港

　浜松市中央区の舞阪漁港で2日、天然トラフグの水揚げが始まった。初日は手釣り2隻を含む14隻が出航し、昨年初日の約2倍の758匹が競り落とされた。漁は来年2月末まで続く。 　初競りは威勢の良いかけ声で始まったが、仲買人からは「全体的に小ぶり」とため息が漏れた。体長は40センチ前後、水揚げされたトラフグの総重量は677キロと、1匹あたり1キロに満たなかった。 　浜名漁協（同区）の担当者によると、猛暑により〝夏バテ〟気味で、成育が遅れているという。「水温が低下してくると、成長は速まる」と期待を寄せる。 　静岡県は全国有数の漁獲量を誇り、ピークの2002年度には100トンを超えた。ただ18年度から6年連続で10トンに満たず、21年度は3・8トンまで落ち込んだ。22年度は6・8トン、23年度は9・2トンと徐々に回復に向かっている。