【台風情報】台風10号進路予想「なぜ大きく曲がる?」 四国の南で北東に向き変えて“列島直撃”へ 近畿・東海ほか本州上陸のおそれ高く 気象庁・米軍・アメリカ・ヨーロッパ各国の進路予想比較【29日までの雨・風シミュレーション】
ただ、上空の太平洋高気圧は週明けにかけて勢力がやや弱まる予想で、西日本付近に切れ間ができてくる見込みです。台風はその高気圧の西の縁の沿うように北西方向へと進むとみられます。 さらに27日以降は西日本へ張り出していた高気圧が東へとやや後退します。また西からは上空の気圧の谷がやや北に偏った形ですが近づくため、北東から北へと向きを変えてやや速度をあげつつ日本列島を縦断する予想です。 一方で、高気圧の勢力や上空の気圧の谷が近づくタイミングなど不確定要素も多く、この予報のズレが結果的に台風の進路のブレ幅にもつながっています。この状況は週明けにかけて続く見込みです。 では、アメリカやヨーロッパなど海外予報機関はどのような進路を予想しているのでしょうか。参考に見ていきましょう。 ■アメリカの予報機関 日本列島を直撃予想 近畿・東海へ進むデータ多く アメリカ海軍進路予想(JTWC) アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。 アメリカ海軍の進路予想では、傾向は気象庁と大きく変わりません。日本列島に向かって北上したのち、28日(水)にかけて近畿から東海地方を中心に直撃するおそれを示しています。最大風速の予想をみると日本のすぐ南の海上で勢力が最も強くなっています。 ちなみにアメリカ海軍の最大風速はノット表示です(1ノット=約0.514m/s)。ただアメリカ海軍と気象庁では最大風速の定義が異なるため、気象庁の最大風速と単純に比べることはできません。(アメリカ海軍(1分平均風速)の方が、気象庁(10分平均風速)よりも大きな値となります) 【画像で詳しく見る】台風10号“強い勢力”で列島直撃か 29日(木)まで雨・風シミュレーション アメリカ海洋大気庁(NOAA) 台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。