存続か、除外か?ガッツ、高山らが東京五輪ボクシング存続へ45万人署名でアピール!
存続に向けてはプロアマは合体。元世界王者で作られている親睦団体の「世界チャンピオン会」も、署名運動に立ち上がり、この日もスペシャルゲストとして、その会長であるガッツ石松氏が、「OK牧場!」の挨拶で登壇。 「なぜここに呼ばれたかわからない」と、ぼけながらも、ヨネクラジムの後輩で、元WBC世界ライトフライ級王者で、現在、駒大の総監督を務める中島成雄氏からの協力依頼でかけつけたというエピソードを紹介。「もしかしたら外されてしまうと聞きました。邪まな大人の利害関係によって五輪からボクシングがなくなるなど考えられません。必ず行われると願って力を合わせましょう」と、気勢をあげた。 最も切実な立場にいる高山は、自らが集めた署名を持参した。昨年、東京五輪挑戦を表明したが、山根前会長に拒否され、アマチュア登録が認められず、JOC(日本オリンピック委員会)やスポーツ仲裁機構に訴えてきた。運命的に山根前会長が失脚、急転、アマ登録が認められ、やっと五輪への道が開けたのだ。 「去年の4月から五輪に出場したいと表明して活動をしてきました。たくさんの学生らと拳を交え、練習風景を見て、ここからの(自分の)戦いは大変と感じています。だけど、ボクサーとして新たな山を登りたいと出場を決意しました。国内予選を勝ち抜き、代表を取れるように精進します。東京五輪で私達ボクサーのファイトを見てもらって、勇気と希望、何かを感じてもらう戦いをしたいと思っています」 悲痛な願いだ。 では、彼らの競技存続の声はIOCに届くのか? まず署名に関しては、JOCからの指導もあり、現物そのものが、IOCに手渡されることはなかった。 IOCは、国際ボクシング協会(AIBA)にガバナンスの問題があることを指摘、そのトップであるガフール・ラヒモフ氏(ウズベキスタン)が、米国の財務省から麻薬売買にかかわる犯罪者としてマークされていることなどをコンプライアンス上問題視してきた。そのラヒモフ氏が、今月3日の総会でAIBAの新会長に就任、さらなる逆風となっている。 だが、関係者の話によるとIOC理事の中には、1904年のセントルイス五輪から採用された100年以上の歴史のあるボクシング競技を除外することに抵抗する声があり、なんらかの条件付きで、存続の可能性が残されるのではないか、との見通しがある。ひょっとすると、AIBAに代わる、新しい国際的な統括組織の立ち上げなどが条件にされる可能性もあるのかもしれないが、存続か、除外かの方向性は、今日開かれるIOC理事会で示されることになる。