円ショートが過去最高を更新、日銀会合前の23日時点-CFTC
(ブルームバーグ): 25、26両日に開催された日本銀行の金融政策決定会合を前にした外国為替市場で、円の弱気ポジションが過去最高水準に膨らんでいたことが米商品先物取引委員会(CFTC)のデータで分かった。ドル・円相場は26日のニューヨーク市場で約34年ぶりの円安水準を付け、政府・日銀による実弾介入のリスクが高まっている。
CFTCのデータによると、ヘッジファンドとアセットマネジャーによる円の売り越しは4月23日時点で18万4180枚と、過去最高だった前週の水準を上回り、データがさかのぼれる2006年以降で最大となった。
26日のドル・円相場は、日銀の植田和男総裁の定例会見後に154円99銭まで円が急速に買い戻される場面もあったが、その後、米国で発表された個人消費支出(PCE)価格指数の強い数字を受けてドル買いが活発化。一時は158円44銭と、1990年5月以来の水準までドル高・円安が進み、さらに円のショートポジションが積み上がる形となった。
日米金利差を背景とした円売り圧力に変化はなく、対ドルでは年初来の下落率が10%を超え、G10通貨の中で最悪のパフォーマンスに陥っている。こうした状況下で、政府・日銀が円安に歯止めをかけるためにすぐにでも実弾介入に踏み切るとの警戒感が強まっている。
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原題:Yen Shorts Rise to Fresh Record Before BOJ Meeting (Correct)(抜粋)
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Carter Johnson