日産に必要なのは「シーマ復活」!! 高級セダン需要は死なず 憧れのブランドを取り戻せ
セダンでなくともフラグシップには「シーマ」の名称を
筆者が考えるセカンドリバイバルプランは、まず羅針盤として、3年後にフラグシップモデル「シーマ」を復活させることを名言したうえで、その登場を待つ間に、現ラインアップに不足している量販車(日本だとガソリン小型車、北米だとハイブリッド車)を追加して、ピラミッドをつくりあげる、というものだ。 復活させるシーマは、イチから開発するのは難しいだろうから、たとえば、最終型シーマ(HGY51)をベースに、2014年のパリモーターショーでインフィニティが世界初公開した「Q80インスピレーション」のデザインを与えるのはどうだろう。独立した4シーターのパッケージングで、サイドドアは観音開きタイプを採用するなど、フラグシップとしてのオーラにあふれていた。使い勝手よりもインパクトを重視した構造だが、フラグシップならば許されるかもしれない。 また昨今は、ベントレー「ベンテイガ」やロールスロイス「カリナン」、トヨタ「センチュリー」など、フラグシップにMPVタイプも登場していることから、たとえば、日産が2005年の北米国際オートショーに出展した「KURAZAコンセプト」のような姿もよいと思う。 KURAZAコンセプトは、3列シート6人乗りのSUVタイプで、ミニバン&セダン&SUVをトリプル融合させたコンセプトカーで、ドアは6つあり、3列目のドアは観音開き式を採用するなど、当時はゲテモノ感が漂っていたが、いまならばよいかもしれない。 これらはあくまで一例だが、セダンでなくても、フラグシップには「シーマ」の名称を与えることで、過去と未来を繋げ、日産復活を演出するのだ。
再起を図る日産の最高級車を「シーマ」として登場させることには、大きな意義がある
儲かるモデルではないが、日産車の象徴として、やはりフラグシップは必要な存在だと筆者は思う。これから再起を図ろうとするならばなおさらだ。 いまはまだ、フラグシップなんて考えている余裕はないだろうが、ひと息つけたあとには、嫌な空気を一掃し、ゲームチェンジとなるようなインパクトある施策は絶対に必要。そうした意味で、セダンにこだわることなく、再起を図る日産の最高級車を「シーマ」として登場させることには、大きな意義があると筆者は思う。とにかく、この厳しい状況を乗り越え、今後も日産らしいクルマを開発してくれることを期待したい。