BMW 車載ゲーム、ストリーミング、ARグラス導入へ 「アレクサ」も強化 CES 2024
エンタメ機能、年内に導入
ドイツの自動車メーカーであるBMWは、1月9日に米ラスベガスで開幕したCES 2024において、新世代の車載エンターテインメントを公開した。 【写真】これまで通り運転が楽しい新世代の5シリーズ【BMW i5を写真でじっくり見る】 (22枚) 2024年後半から市販車に導入予定で、車内で多人数参加型ビデオゲームをプレイしたり、映像を視聴したりできるようになる。また、音声アシスタントや遠隔駐車システムも改善される。 ゲームは車載スクリーンに表示され、ワイヤレス・コントローラーも用意される。「エアコンソール」アプリを介してプレイ可能で、コネクテッドサービス「BMWコネクテッド・ドライブ」のストアからゲームを選択できる。 BMWはまた、OS「8.5」および「9.0」向けの動画アプリのアップデートも発表した。専用アプリからデジタルコンテンツを車載スクリーンでストリーミングできるようになる。動画アプリは現在、世界8か国で提供されている。 このシステムは新型5シリーズに導入され、第2世代のX2や新型ミニなど、今年中にさらに多くのモデルに展開される予定である。 ゲームとビデオ機能を利用できるのは停車中のみ。
ARグラス導入 アレクサも強化
CESでは、新しいウェアラブルARグラスも披露された。メタ社のリアリティ・ラボ部門やエックスリアル(Xreal)社と共同開発したもので、ドライバーの視界に情報をオーバーレイ表示し、より没入感のある「ヘッドアップディスプレイ」として機能する。 表示内容としては、ナビ案内、危険警告、エンターテインメント・コンテンツ、EV充電ステーションに関する情報、駐車支援機能などがある。 BMWによると、以前のバージョンよりも視覚表示の安定化に成功したという。また、車両のセンサーデータとの接続がよりスムーズになったことで、正確な情報提供ができるようになったとしている。 アマゾン・アレクサの最新音声アシスタントも大幅にアップグレードされた。大規模言語モデル(LLM)への対応により、会話形式のコマンドや質問をより迅速かつスムーズに処理できるようになるという。 LLM対応アレクサの市販車導入時期はまだ明らかではないが、既存のシステム(AI機能は限定的)は2024年にOS 9.0搭載車で改良される予定だ。 BMWはまた、レベル4の自動運転技術の一環として自動バレーパーキング(AVP)機能も披露している。ドライバーが決められた降車ポイントにクルマを置いて離れると、自動的に空いている駐車スペースを探し、駐車する。 BMWによると、ドライバーの指示があれば自動的に降車ポイントに戻ることもできるという。
ジェームス・アトウッド(執筆) 林汰久也(翻訳)