闘魂を背負ってＩＷＧＰ女子王座取りに臨むトニー・ストーム

　米AEWの前世界女子王者〝タイムレス〟トニー・ストーム（28）が、故アントニオ猪木さん（享年79）にIWGP女子王座取りを誓った。 　5日の「スターダム」愛知・ドルフィンズアリーナ大会で同王者の岩谷麻優（31）に挑戦する。1日に都内で行われた調印式に出席したトニーは会見後、AEWで仲を深めた白川未奈の通訳で取材に応じ「ずっとあのベルトは美しいと思ってたから私の新しいアクセサリーにするわ。そして世界中に見せに行きたい」と語った。 　対戦する岩谷は因縁の相手だ。2017年9月24日名古屋大会で岩谷を破り、団体最高峰のワールド王座を戴冠。だが、試合中に岩谷が左ヒジを脱臼し、レフェリーストップによる勝利だった。当時を振り返り「ケガした瞬間はショックだったけど、5分後には『ケガしちゃって何やってんの？』って思ってた」と高笑い。9月28日の後楽園大会で行われた前哨戦でも圧勝を収めただけに「6年たってビッグスターになった私はとても強くなったけど、昔から弱いマユサンはさらに弱くなったわね」と語った。 　トニーが同王座を巻かなければならない理由はもう一つある。IWGPの提唱者である猪木さんの存在だ。意外にも猪木さんと面識があったというトニーは「猪木さん、とっても尊敬してる先輩。それに毎晩猪木さんが私のところに現れて『次のあのベルトの王者はトニーだ。取ってきてくれ』ってささやいてくるの。彼の願いでもあるから絶対にベルトを巻かないといけないわ」と明かした。 　さらにフロリダの自宅に猪木さんからもらった闘魂タオルを飾っていると明かし「このIWGPのベルトを巻いたら防衛戦で赤いタオルを首から下げて入場したい」と天を見つめた。くしくも取材をした日は猪木さんの命日。闘魂を背負ったトニーがIWGPの歴史に名を刻む。