ギョーザで富山PR 高岡の黒田さん開業、氷見牛や名水ポーク使用
富山県高岡市羽広の黒田康友さん(44)は、高校卒業後25年間勤務した会社を退職して起業し、氷見牛や黒部名水ポークを使った生ギョーザ製造販売店「黒田越中餃子(ぎょうざ)研究所」(同市東上関)をオープンした。同店のほか、観光客が訪れる県内の道の駅でも販売する予定で、「全国に富山の良さをアピールしたい」と話している。 黒田さんは高校卒業後、祖父の賢三さんが創業した金属塗装業のコートせいでん(高岡市福岡町三日市)に入社し、専務も務めた。他の企業経営者らと話すうちに「みんな大変な思いをしているのに、自分は祖父の作った会社で守られ続け、ちっぽけで成長できていないと感じた」と言い、2023年8月に退社し、起業を目指すことにした。 経験のない飲食業に飛び込んだのは、愛知県で複数のギョーザ店を経営した男性が講師を務めたセミナーに参加したのがきっかけ。賢三さんと男性が知り合いだったこともあり、ギョーザ店開店に向けたアドバイスを受けてきた。23年12月から空き店舗を活用し開店準備を始め、3月22日にオープンした。
取り扱うのは、氷見牛と黒部名水ポークの肉を使った2種類の「越中餃子」。パッケージには富山県の形をデザインし、商品名とともに「富山を全国に発信したい」との思いを込めた。 1月上旬に92歳で他界した賢三さんから「頑張れよ」とエールを送られたという黒田さん。「富山ならではの食材を使うことで、微力ながらPRにつながればいい」と話している。 氷見牛越中餃子は1400円、黒部名水ポーク越中餃子は1200円で、いずれも16個入り(3人前)。21日から日曜・月曜休業。