超レア! 白いバイソンの子が生まれる、米国先住民の伝説の動物 さらに色が変わる可能性も
季節が進むと色が変わる可能性も
頻度としては少ないが、異種交配以外に白いバイソンが生まれるとしたら、人や動物の体内で色素が生成されないことで起こるアルビニズム、あるいは色素が体のすべての部位に行き渡らなくなる白変種が考えられる。アルビニズムのバイソンは、目、ひづめ、鼻がピンク色になるが、白変種の個体の場合、色素が減少するのは一部の組織に限られる。 ピカリング氏は著書の中で、1994年にウィスコンシン州で生まれた白変種について伝えている。「ミラクル」と名付けられたそのバイソンは体毛が白かったものの、目、ひづめ、鼻は黒かった。こうした白変種のバイソンはスー族からチェロキー族まで多くの先住民文化に登場する。 今回生まれたバイソンも、これと同じく、神聖視されている白変種のようだと、ピカリング氏は言う。 「興味深いことに、生まれた時は体毛が白かったミラクルも、冬毛に生え変わるとほぼ黒くなりました。今回の子どもがどうなるか楽しみですね」と、ピカリング氏は話す。 さらに興味深いことに、季節が進むとミラクルは赤っぽくなってから、黄色っぽくなったという。 「赤、黄、黒、白はラコタ族にとって、4つの聖なる色です」とピカリング氏は指摘する。「それはある意味、ミラクルが霊的な存在という証明だったのかもしれません」
文=Jason Bittel/訳=三好由美子