「妻の夢をすべてかなえたい」“ヘリコプターに乗ってサンセット”すら実現 「漫画家・大石浩二さん」にそこまでさせる「山口めろんさん」の魅力とは
告白の返事は「付き合いま~す」
大石さんの攻勢は続いた。 自作の「めろんちゃん」の絵入りiPhoneケースをプレゼントし、デートを重ね、4月7日に訪れたしながわ水族館で「めろんちゃんのこと大好きです。付き合ってくれますか」。 山口さんは「私も大好きです~。付き合いま~す」。漫画のような告白劇に。 コロナ禍以降、漫画家とアシスタントのやり取りもリモートで可能となり、大石さんは山口さんと足しげく海外旅行へ赴いた。飛行機の中、トランジットの合間、仏ルーブル美術館での行列待ちの最中、あらゆる場所でリモートの打ち合わせを行いながら、山口さんと旅行を楽しんだ。
プロポーズは空の上で
普段の会話での山口さんが発した何気ない一言を、大石さんは行動のヒントにした。「香港ディズニーランドのトイ・ストーリーランドに行ってみたい」「イルカに乗ってみたいな」。 その願いを漏らさずかなえてきたのだという。 プロポーズも同様だった。「ヘリコプターに乗ってサンセットを見たい」。実現できる場所を探し、沖縄へ飛んだ昨年9月25日。上空で夕日を楽しんだ後、操縦士が「お二人で話したいことがあれば」と言い、ヘッドセットを外した。 その時、大石さんがポケットから取り出したのはメロンの形の指輪ケース。パカッと開いて、「めろんちゃん、結婚してください」。 結婚式で披露した動画やオブジェを二人で制作したように、そろって「これからも二人で仕事がしたい」と夢を描く。大石さんはさらに「めろんちゃんを主人公にした作品を作っていきたい」とも意気込む。漫画のようにハッピーな明日へと。 「週刊新潮」2024年6月13日号 掲載
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