家族でシンガポール移住した福田萌さん。夫・中田敦彦さんが料理をするときによくする質問
夫が料理をする場合
福田:人に料理を教えるときは、できるだけ具体的にした方がよいというのは、私自身も日々痛感しています! いま、私が第三子を出産してから、夫がゆるやかな育休に入っていて、いろんな動画を見ながら、毎食夕飯をつくってくれるんです。 イソカカ:わー、すてき。いいですね! 福田:そして、そんな夫が料理中によく私に質問するのが、調味料の量についてなんですね。先日も、「『少々』ってどのくらい?」と聞かれたので、「小さじの先にちょっと載せたらいいよ」というと、「小さじってどれ?」と再度質問されるんです。料理ビギナーの人だからこそ、そのあたりの基本を知らないので、イソカカさんのレシピみたいにきっちり書いてくれる方がありがたいです。 ――福田さんのパートナーである中田敦彦さんは、どんなスタイルでお料理するんですか? 福田:うちの夫は、レシピを完璧にトレースするタイプですね。たとえば、最近は料理研究家のリュウジさんのレシピ動画を見ているんですが、リュウジさんは料理中にハイボールを飲むじゃないですか? すると、夫も動画内の同じタイミングでグイっとハイボールを飲むので、夕飯をつくり終わったときには酔っぱらって疲れ果てています(笑)。でも、つくってくれたものはおいしいので、子どもたちは喜んでいます。 イソカカ:パパのつくるごはんは、子どもにとっては特別ですよね。うちの夫は基本的に料理をつくらないんですが、それは私のこだわりが強すぎるから、「料理についてはあまり口を出さんとこう」と思っているんだと思います。 ただ、私が疲れているときには察してくれて、「今日の夕飯は近所のお弁当をテイクアウトしてきたよ」とか「ピザの出前を取ろうか」とは言ってくれますね。子どもたちはお弁当やピザは大好きなので、逆に喜ばれています。
食は生活の一部。できない部分は自分を許すことも必要
福田 イソカカさんは毎日完璧な料理をつくっていそうなイメージがあったので、お弁当や宅配ピザの日もあるんだと知って、安心しました(笑)。 イソカカ:とんでもない! 料理のお仕事をしているからといって、いつでも料理を完璧につくっているわけじゃないですよ。いまも、冷凍庫には生協で買った冷凍のオムそばを常備しています! 福田:そうなんだ! イソカカ:せっかく料理をつくっても子どもに受け入れられないことだって、本当にたくさんあるんですよ。先日なんて、第二子が「これすごくおいしい!」というから、どの料理かなと思ったら、冷凍食品を解凍しただけのやつで(笑)。がっかりする気持ちもありますが、こういう味つけなら子どもは喜ぶんだなって参考にさせてもらっています。 福田:あははは。子育てをする上では、ルールを決めきらずに、自分の中の臨機応変さを大事にしたほうがよいですよね。 イソカカ:そう思います。食は暮らしの一部であって、なくては生きていけないものなので、ある程度融通を利かせて、臨機応変につき合っていくのがいちばんなのかなって思っています。第一子のときは「これはダメ」「あれもダメ」とガチガチにやり過ぎて、本当に大変だったので、できないところは自分を許していく姿勢を大事にしたいなと。 福田:私もサロンを立ち上げたときは、なにが正解かわからないし、母親に聞いても時代が違うから情報が間違っていそうだし、不安でした。でも、いまはいろんな方と情報交換もできているし、だいぶ臨機応変になれたと思います。