卓球・早田ひなを指導する石田大輔コーチがミズノ・スポーツメントール賞を受賞「ひなの努力の積み重ね」20年間の軌跡
卓球女子でパリ五輪初代表の早田ひな(日本生命)を指導する石田大輔コーチが23日、優秀な指導者に贈られる2023年度「ミズノ・スポーツメントール賞」を受賞した。15年まで同社に務めていた石田氏は、ミズノのスーツ、早田が「いいね」と気に入ってくれた蝶ネクタイを着用して登壇。「まさか自分が受賞できるとは思わなかったので、うれしかったです。ひなが努力を積み重ねたことが授与につながったと思うし、(早田の小学生時代を指導した自身の)父、母、家族が大切に育ててくれたのが一番」と感謝を込めた。 石田コーチは早田が4歳の頃から見てきた。小学生時代を指導した自身の両親や兄から引き継ぐ形で中学の頃から本格指導。当時はミズノの社員として働いていたが、海外遠征が増えてきた早田の中学3年の夏に、仕事を辞めて指導に専念することを決意。「あの時の覚悟が良かった。今は人生、進むべき道に進んだと思います」。早田と歩んだ道のりを幸せそうに思い返した。 早田は21年東京五輪に補欠選手として同行。初出場が決まる今夏のパリ五輪では、シングルスと混合ダブルス、団体戦の3種目で金メダルに挑む。前戦のシングルスW杯8強から帰国後「何かおいしいもの食べる?」と言った石田コーチに対し、早田は「時間がない。やっぱり練習したいです」と翌日から練習場に行って貪欲に打ち込んだという。五輪開幕まで3か月。「一番近くで、全力で応援する」と同コーチ。受賞式が終わると、すぐに“チームひな”の夢へと続くパリロードへと戻っていった。
報知新聞社