小中学校の体育館にエアコン整備へ 「スポーツしやすく、災害時も避難者が過ごしやすく」
奈良県生駒市は、熱中症対策として全ての市立小中学校と市立小中一貫校の体育館に空調設備(エアコン)を整備する方針を固めた。全19校のうちまず、中学校6校、小中一貫校1校の整備費約9億660万円を今年度一般会計補正予算案に盛り込み、12月3日開会の市議会定例会に提出する。 同市では平成28年に部活動中の中学生が熱中症の症状を訴えて死亡する事故が起きており、市教委が熱中症対策に力を入れてきた。県内で体育館のエアコン設置は珍しいという。 今回整備するのは、生駒、大瀬、緑ケ丘、上、鹿ノ台、光明各中学校と、小中一貫校の生駒北小中学校の7校で、来年4月~12月ごろに工事を実施する。さらに来年度当初予算案に小学校10校の整備費を計上する予定。各校の体育館は災害時の避難所に指定されている。エアコンはガスで稼働する設備にし、通常は都市ガス、災害時にはプロパンガスで動く。 19校のうち、残りの生駒南小、生駒南中は小中一貫校として令和9~10年度に建て替えで新たな建物が完成し、エアコンを整備する予定。完成までは移動式エアコンで対応する。 市教委の担当者は「体育館は環境がよくなり、スポーツがしやすくなるとともに、災害時も避難者が過ごしやすくなる」と話している。