米シェブロン、第4四半期に最大15億ドルの費用計上 人員削減など
Gary McWilliams [ヒューストン 5日 ロイター] - 米石油大手シェブロンは5日、人員削減と資産の減損処理、不動産売却に伴って第4・四半期決算で最大15億ドルの費用を計上すると発表した。同社は費用の大部分は今後2年間に計画されている人員削減と移転のためだと説明したが、約4万5000人の従業員のうち何人を減らすのかは明らかにしなかった。 同社は今回の費用計上による調整後利益への影響はないと説明した。LSEGは、シェブロンの第4・四半期の調整後利益が43億5000万ドル、1株当たり調整後利益が2.42ドルになると予想している。前年同期はそれぞれ64億5300万ドル、3.45ドルだった。 シェブロンは従業員への退職金と移転の費用は税引き後で最大9億ドルを見込んでいる。保有資産の減損処理と不動産売却の費用は最大6億ドルになると想定している。 石油業界は保有する油田の埋蔵量と生産量を増加させるための買収をもくろむ一方、新たな油田開発への投資を抑えている。シェブロンは同業ヘスを530億ドルで買収し、25年の事業支出を24年(約190億ドル)と比べて20億ドル減らす計画だ。 マイケル・ワース最高経営責任者(CEO)は「25年の資本予算は当社が発表した構造的なコスト削減とともに、コストと資本の規律に対するコミットメントを示している」との声明を出した。 プロジェクトでの支出減少には、カザフスタン事業での大規模支出の終了、カナダと米西部アラスカ州、コンゴでの石油・ガス事業の最近の売却、米国のシェール事業への支出減少も反映している。 石油・ガス生産への新規支出は約10億ドル減少し、精製向けは今年と比べて約3億ドル減る。 この予算にはヘス買収の費用は含まれていない。 シェブロンはこれまでに、26年にかけて最大30億ドルのコスト削減を目指すと表明していた。