鍋食材の“値上がり”で家計ピンチ!白菜は例年の1.5倍高値…代用におすすめの安価野菜は?
こうした情報を基に編集部が算出した結果、すき焼き鍋(4人分)の価格は、2021年が2,924円、2024年は3,646円。値上げラッシュが本格化する前と比べて、なんと722円高騰している。 ほかにも、寄せ鍋、キムチ鍋も価格が上がっており、週に2回、月に8回鍋料理をした場合で、月あたり約3,500円の支出増となることがわかった。 鍋料理に欠かせない白菜やにらが1.5倍になっていることなどが、コスト増の大きな原因となっている。 問題は、こうした高値が、いつまで続くのか、という点だ。 「輸入牛肉の高騰は、円安の限り続くでしょう。暑さで不作だった春菊などの葉物野菜は、生産が増える11月頭には、価格が落ち着きはじめると思います」(秋葉さん) ■今年買うべき食材は“れんこん” 前出の丸山さんも、「今後、産地が大雨などの被害に見舞われなければ、葉物野菜の価格は安定するのでは」と話すが、一方でこんな懸念材料も……。 「気象庁は、今年は12月から急激に冷え込むと予報しています。そうなれば、白菜が一時的に不作になり、値上がりする可能性もあります」(秋葉さん) すでにはやり始めている鳥インフルエンザの影響も懸念される。 「冬にかけて広まれば、鶏肉や卵の価格に影響することは必至です」(秋葉さん) 高値が続く状態でも、「すき焼き鍋」を囲んで一家団らんを実現する方法はあるのだろうか。 「まず、価格が高騰している牛肉の代わりに、比較的安い豚肉や鶏肉を併用するか、牛肉をメインで使用する場合は、ふるさと納税の返礼品を牛肉の切り落としにしてはいかがでしょうか」(丸山さん) また、価格が安定している野菜を使用するのもいいだろう。 「暑さが奏功して、今年はれんこんの出来が非常にいいです。スライスして鍋に入れると、シャキシャキ感が残っておいしいし、栄養も満点です」(秋葉さん) 買いだめと冷凍も欠かせない。 「鍋野菜は、12月初めには価格が下がり安定してきます。特売なども増える季節なので、まとめ買いして冷凍保存しておくと便利です」(秋葉さん) 白菜、長ねぎ、春菊などは、一口大に切って、保存容器や袋に入れて冷凍するだけでよいという。 家庭菜園などもおすすめだ。 「うちでは、細ねぎは100%自給自足です。春菊の種も1袋数百円で販売されていますから、育ててみるのもいいでしょう」(丸山さん) できる範囲の工夫をしながら、年末・年始は、家族や友人と「すきやき鍋」を囲みたいものだ。 いま、鍋に使う材料が軒並み値上がりしている。葉物野菜を中心に価格が暴騰し、この冬は節約料理の代表ともいえる鍋すらも、気軽に楽しめなくなるかもしれない――。
「女性自身」2024年11月12日・11月19日合併号