遺恨がさらに深まった中野たむ(左)と鈴季すず

　女子プロレス「スターダム」のワールド王者・中野たむが、鈴季すず（22）と大舌戦を繰り広げた。 【写真】大胆フォームで始球式を行った中野たむ 　5日の愛知・ドルフィンズアリーナ大会で鈴季を迎え撃つ。昨年11月の大阪大会で当時王者だった中野は、同年「5★STAR　GP」を制した鈴季の挑戦を受ける予定だった。だが、自身の負傷で王座戦は流れ、鈴季は昨年末の両国大会で行われた同王座の新王者決定戦で舞華に敗れ、王座戴冠を逃した。 　前哨戦から激しくぶつかり合ってきた2人は、1日に都内で開かれた調印式に出席。 　先にマイクを持った鈴季から「リングの上で散々中野たむに自分の気持ちを伝えた。でも、コイツには何も伝わらなかった。だから私はもう話すことねえから」と吐き捨てられた。 　鈴季の態度に中野は「アンタさ、いい加減にしなよ。いつまでふてくされてんの？」と怒りをあらわにし「去年アンタとのタイトルマッチが流れて、本当に申し訳なかったっていう気持ちは嘘じゃない。だから赤いベルトを取り返したら真っ先にやりたいって思ってた」と涙ながらに大演説だ。 　それでもにらみつけてくる鈴季に中野の怒りが爆発。「何だよ、その顔は！　じゃあ私が土下座して謝って、黙って殴られていたら満足だった？　違うでしょ？　アンタが赤いベルト取れなかったのに、なんで私のせいにするんだよ！」と声を荒らげた。 　すると鈴季から「じゃあ、土下座しろよ。できねえだろ？　できないこと言うなよ。私が欲しいのはお前の誠意だよ！」とテーブルを蹴り飛ばされ「自分のことしか守れねえチャンピオンに興味はねえよ。私が今興味があるのはこの赤いベルトだけ。中野たむ、お前を頭つけて謝罪させるまで、絶対に許せねえからな」とマイクを投げつけられた。 　鈴季を見つめ自身のベルトを大事そうに抱きしめる中野は「1年越しのけじめ、しっかりつけて必ず防衛します。名古屋の決戦、皆さん見に来てください」と頭を下げ会場を後にした。 　激しい火花を散らす2人の王座戦から目が離せない。