認知症狙い不動産売りつけ 高齢者９万人分リスト押収 容疑の男ら再逮捕
認知症の高齢女性に不動産を高値で売りつけていた男ら４人が逮捕された事件で、同じ女性に別の物件も売りつけたとして、警視庁捜査２課は２５日、準詐欺の疑いで、東京都豊島区、不動産会社元従業員、山崎和馬容疑者（４１）ら４人を再逮捕した。 捜査２課は関係先から８０歳以上の高齢者約９万人分の名簿や詐欺のマニュアルを押収。同課は山崎容疑者らが認知症の高齢者らを狙って令和４～５年ごろに首都圏で計約５０件の不正な契約を結び、計約１億３千万円で売りつけたとみて調べている。 再逮捕容疑は、都内に住む認知症の８０代女性に、相模原市のアパートの一室を共同購入させる契約を結ばせ、５年６月、自身らが管理する預金口座に３４００万円を振り込ませ、だまし取ったとしている。認否は明らかにしていない。 同課によると、４人は当時、板橋区の不動産販売会社「インターネット不動産販売」に勤務していた。山崎容疑者らはアパートの一室を約３００万円で購入。女性との契約では、部屋の約半分が女性の持ち分で、残りの約半分は別の高齢者にほぼ同額で売りつけていた。 山崎容疑者らは今月５日、昨年６月に同じ女性に１６００万円で別の物件も購入させていた疑いで捜査２課に逮捕されていた。
