シンガポールが4億5000万円でテイラー・スウィフトの公演を独占 恐るべき経済効果とは
詐欺事件が多発
シンガポールでのコンサートは、3月2日から8日間にわたって行われた。リー・シェンロン首相も“密約”について認めたうえ、 「“経済成長と観光客の呼び込みにつながるなら、なぜそうしないのか分からない”と言ってのけました。フィリピンの国会議員は“よき隣人のすることではない”と非難しましたが、リー首相は問題ないとしています」(同) それもそのはず、約2万円のチケット30万枚は瞬く間に売り切れ、近隣国からファンが殺到し、ホテルや飲食店は大入りだ。“スウィフトノミクス”と呼ばれるその経済効果たるや、しめて560億円ともいわれている。リー首相は笑いが止まらないだろう。 おまけにこんな余波も。 「チケットをめぐる詐欺事件が多発。今年に入ってから1200人以上が被害に遭い、50人近くが検挙されています」(同) 図らずも、陰に陽にその力を轟かせているわけだ。 再びデーブ氏が言う。 「シンガポール政府としては、国民に向けて“大スターを連れて来たぞ”というアピールになりましたが、近隣国は不愉快でしょう。国が海外スターの取り合いをするなんて聞いたことがない。すごい現象なのは間違いないですよ」 歌姫を利用しようとうごめく各国の首脳たち。次に鼻を明かされるのは誰?
「週刊新潮」2024年3月21日号 掲載
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