高卒プロ入り組は6年目が終了…根尾昂や吉田輝星らと同世代の明暗、来季“正念場”迎える選手も多数
近年の甲子園大会で大きな盛り上がりを見せた年と言えば2018年と答えるファンが多いのではないだろうか。大阪桐蔭が史上初となる2度目の甲子園春夏連覇を達成。夏の準優勝校となった金足農も劇的な勝利を重ねて、“カナノウフィーバー”も大きな話題となった。この年のドラフト会議でも12球団中11球団が最初の入札で高校生を指名していることも、それを象徴していると言えるだろう。しかしプロ入り後については全員が順調というわけではない。そんな2018年に高校3年生だった世代の現在地はどうなっているのだろうか。 【写真】中日の“気の毒な投手”といえばこの人 将来は移籍の可能性も? まず投手で押しも押されもせぬ世代トップと言える存在となっているのが戸郷翔征(聖心ウルスラ→2018年巨人6位)だ。ドラフト6位でのプロ入りだったものの、2年目には早くも先発ローテーションの一角に定着。その後も順調に成績を伸ばし、今年は3年連続3度目の二桁勝利をマークし、2度目となる最多奪三振のタイトルを獲得した。侍ジャパンとしても昨年のWBC、今年のプレミア12にも出場しており、今後はメジャー球団からも注目を集める可能性は高いだろう。 野手でトップランナー争いを演じているのが小園海斗(報徳学園→2018年広島1位)と万波中正(横浜→2018年日本ハム4位)の2人だ。小園は4球団競合という一番人気でのプロ入りとなり、1年目からいきなり一軍で58試合に出場。2年目こそほぼ二軍暮らしに終わったものの、その後は順調な成長を見せ、今年は自身初となる143全試合出場を達成し、オフに行われたプレミア12でも大活躍を見せた。矢野雅哉の台頭で今年はサードを守ることが多く、そのサードもドラフト1位の佐々木泰が加わったことで今後のポジションがどうなるかは流動的だが、攻守ともに年々プレーの安定感が増している印象だ。 一方の万波も1年目から二軍で結果を残して3年目の途中から一軍に定着。昨年はいずれもチームトップとなる25本塁打、74打点の大活躍を見せた。今年は18本塁打、60打点と少し成績を落としたものの2年連続でゴールデングラブ賞に輝くなどリーグを代表する外野手となっている。小園、万波ともに来季以降もチームの中心として期待できそうだ。