東大阪に無人貸し切り一軒家サウナ施設 「ゆっくりサウナ楽しんで」
対面なしで日帰り利用・宿泊ができる一軒家貸し切りサウナ施設「SAUNA&CURRY URI東大阪」(東大阪市御厨4)が10月23日、オープンした。(東大阪経済新聞) 【写真】1階のサウナルーム 同施設を運営する「ナツメッグ」(大阪市)代表の田中友規さんは、大手広告代理店でデザインに携わりながら、シンガポール料理研究家としても活動。2021年には、食に関するデザインやコンサルティング、プロダクト開発などを手がける「ナツメッグ」を立ち上げた。 不動産を購入し、リノベーションして販売する事業も手がける同社では、自社の事務所用に大阪市平野区の一軒家を購入。当時、サウナが好きで通っていた田中さんは「サウナを体験した後の食事はおいしい。事務所にサウナと水風呂があればリフレッシュできるのでは」とサウナを設置し、「料理をおいしく食べるためにサウナを作って、仕事をして、リフレッシュして、といいルーティーンができた」という。 「既存のサウナ施設にはおいしいスパイスカレーがない」と、冷凍カレーの開発も始めた田中さん。事務所にはデザイナー仲間たちがサウナに入りに来たり、カレーを食べに来たりするようになり、徐々に設備を整え、一般向けの営業も始めた。施設名の「URI」は、当時の施設が瓜破(うりわり)にあったことに由来する。利用者が徐々に増えてきたため、事業化しようと移転を決意した田中さんは、これまで東大阪市内のサウナをよく利用しており、「この辺りのサウナは大学生の利用が多く、いいのではと思った」と、近鉄奈良線八戸ノ里駅から徒歩10分ほどの住宅街にある一軒家を改装した。 「小さいサウナで人に会わなければリラックスできる。2人で楽しんでもらうサウナをコンセプトにした施設を作ろう」と、定員は2人にし、チェックインや食事・ドリンクの購入、チェックアウトまで、無人で完結するようにした。建物は3階建てで、1階にサウナ、水風呂、キッチン、2階にととのいスペース、和室のワークスペース、3階にベッドルームを設ける。タオルや水着、館内着、サウナハットは無料で用意し、館内の冷凍庫・冷蔵庫では、田中さんが開発した冷凍スパイスカレー、ソフトドリンクやクラフトビールなどをPayPay決済で購入できるようにした。 サウナは、フィンランドのサウナブランド「HARVIA」のストーブを採用したオリジナルサウナ室。「フィンランドでさまざまなサウナを体験し、いいサウナは足元からいい空気が入って上に熱がこもるサウナだった。バランスが悪いと息苦しくなったりするので、サウナの熱のこもりかたを研究した」と田中さん。温度は変えることもできるが、90度を推奨する。セルフロウリュには無料で使うことができるアロマオイルのほか、同社の茶師がレモングラスをベースにハーブやスパイスをブレンドしたハーブブレンドウオーター(2,000円)を用意する。水風呂は最低8度まで冷却できる。 田中さんは「プライベートサウナの多くは2時間制で、髪を乾かしたり、メークをしたりする時間が必要など、サウナをゆっくり楽しめなかったという声も多い。本当にサウナでリラックスしたい人がゆっくり長く滞在できるよう、利用時間は8時間にした」と話す。利用料金は、平日15時~23時=1万6,000円(2人まで)、土曜・日曜・祝日15時~23時=2万円(同)。宿泊は、平日15時~翌日23時=3万2,000円(同)など。 現在、京都で3棟の施設の工事に着手しており、来年オープン予定。「来年度中に10棟オープンできたら」と意欲を見せる。
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