ロッテ・西野勇士の投球を支えるシュート「ゴロを取りたい時にしっかり投げきれている」
「思った感じで投げられたんじゃないですかね」。 ロッテの西野勇士は前回登板の5月21日の西武戦で、公式戦では昨年9月30日の西武戦以来となる佐藤都志也とバッテリーを組み、6回・90球を投げ、9被安打、3奪三振、2与四球、2失点で4勝目を手にした。 前回登板では走者を出しながらも持ち味のゴロを打たせるピッチングで、3度の併殺でピンチを切り抜けた。特に古賀悠斗に対しては4回にインコースのシュートで遊併に打ち取ると、5-1の6回は平沼翔太に適時打を浴び、なお一死一、二塁で古賀を外角のフォークで投併。 「シュートがかなり効いているというか、ゴロを取りたい時にしっかり投げきれている。今年のピッチングで、そういった結果で取れているのですごく助かっているなと思います」。 現在は思い描いた通りにゴロを打たせられているのだろうかーー。 「そうですね。今のところはできているんじゃないかなと思います」。 相手の心理、このボールを狙っているなとわかっている中でも、右打者のインコースにシュートを投げ込んでいるのか気になるところ。 「(相手もシュートと)わかっているとは思いますけど、もちろん狙って振ってくる選手もいますが、なかなかシュートに張ってくるイメージがなくて、ある程度外のスライダー、フォークをケアしていると思う。そこで内にしっかりつっこめているのでそれがいいんじゃないかなと思います」。 ◆ 少ない球数でテンポの良い投球 西野はテンポよく少ない球数で抑える。ある程度、今日はこういう投球で抑えていこうと頭に描いてマウンドに上がっているのだろうかーー。 「バッターにはよるんですけど、ある程度戦略とかを考えて、僕が考えると言うよりはキャッチャーと一緒に。ほとんどキャッチャーが考えてくれていますけど、ある程度イメージだけ持ってマウンドに上がっています」。 西野はフォーク、フォーク、シュート、スライダー、カーブの球種を投げるが、どのボールも勝負球に使えるというのが武器だ。 「臨機応変に。1巡目、2巡目とかもあるし、その中でしっかり配球とか、自分の対応も含めてやっていけているのかなと思います」。 登板日前までに相手打者のデータ分析を1週間かけて行ったりするのだろうかーー。 「1週間かけてはないですね。情報を重視しているわけではないですけど、バッターのスイングの感じであったり、タイミングであったり、相手バッターの調子はその日にやってみないとわからないので、情報的な部分はさらっとやって、とにかく自分が自分のスタイルでちゃんと投げ続けられるように。その準備だけはしています。情報よりもパフォーマンスの準備をしっかりしているのかなと思います」。 28日から『日本生命セ・パ交流戦2024』が開幕。普段対戦しないセ・リーグ球団との対戦となる。 「打順にピッチャーがいると言うのはかなり投手側としては有利。取れるアウトはしっかりとっていきたいと思っています」。 「やることは変わらず、しっかり準備して、今いい流れなので、そのまま継続できていけたらなと思います」。 18時から行われるヤクルト戦でも走者を出しても粘り強い投球、そして少ない球数で封じていくことができれば勝利も見えてくる。 取材・文=岩下雄太
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